日本でハリウッドVFXを制作! 「経産省アイディアボックス」 結果:  
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2010年1月31日日曜日

1フレーム毎にオブジェクトをデュプリケートし、表示を切り替えるスクリプト

Maya2010の中でなぜか、自分が現在使用しているシーンファイルでブーリアンが効かない。
スフィアを二つ作ってもブーリアンを実行するとオブジェクトが消えてしまう

Maya2010を新たに起動すればその中では正常に動作するのだが、そこへオリジナルのキャラクタをインポートするととたんに駄目になる。

どうしてもオリジナルのシーンファイルにあるキャラクターのマスクを一緒にレンダリングする必要がある。
そしてアニメーション付のオブジェクトでブーリアンをするため、ブーリアンの計算が1フレーム毎でおこなわれる必要がる。
また、ブーリアンで作られる形状がフレーム毎に違うのでジオメトリキャッシュは役に立たない。
OBJのシーケンスとしてはき出してインポートできればと思い、プラグインやMelスクリプトをさがしたがちゃんと動作するものを見つけることが出来なかった。


そこで考えたのが、以下の手順。
1)アニメーション付のブーリアンを1フレームごとにデュプリケートする。
2)各ジオメトリのVisibilityを1フレームごとにオン/オフしてアニメートするようにみせかけるということ。
モーションブラーは必要無いので、今回はこれで十分しのげそうだ。


良い機会なので、これをMelで作る事にした。


----------------------------------------
まず1フレームづつ時間軸を移動する必要がある。
そこで役に立つのがCurrentTime。

currentTime :現在のフレーム・時間を決定する。

これを使ってフレームが進むかどうかを確認。
まずSphereを一つ作成し、選択された状態で以下のスクリプトを実行してみる。
{
for($i=0; $i<24; $i++)
{
currentTime$i;
move -relative 1 0 0;
}
}

これはちゃんと動作してくれ、Sphereがフレームが進む毎に1つ移動する。
ちなみにこのスクリプトではフレームゼロから始まりフレーム23、SphereはX方向へ「24」移動して停止する。


----------------------------------------

これをデュプリケートしてやれば良いだけなので、「dupulicate」コマンドを使い以下のようになる。
ちなみにこの例では、Sphereに手作業でキーフレームアニメーションをつけ、moveコマンドは使わずに確認した。

ちなみにこのコマンドを実行すると最初にDuplicate作られたスフィアが選択されたままで、後に続くスフィアは、選択状態にならなかった。
{
string $obj[] = `ls -sl`;

for($i=0; $i<24; $i++)


{
currentTime$i;
duplicate $obj[0];

}
}


----------------------------------------
つぎにこれにキーフレームを打ってやる必要がある。
オブジェクトが存在するフレームはVisibilityの値が「1」でその前後のフレームで「0」になる必要がある。
setKeyframe

指定したオブジェクト(コマンド ラインでオブジェクトが指定されていない場合は、アクティブなオブジェクト)にキーフレームを作成します。
新しいキーフレームのデフォルトの時間はカレント タイムです。この動作は、コマンド ラインで "-t(-time)" フラグを使用するとオーバーライドされます。
キーフレームのデフォルト値はキーフレームを設定するアトリビュートのカレント値です。この動作は、コマンド ラインで "-v(-value)" フラグを使用するとオーバーライドされます。

必要そうなフラグは以下の通り:
-at(attribute):
キーフレームを設定するアトリビュート名
-t(-time):
キーフレームを設定する時間。
-v(-value)
:キーフレームの値

ためしにSphereを選択し、以下のスクリプトを実行してみた.
ちゃんと、フレーム「3」でTranslateXに値「12」のキーが打たれた。

{
setKeyframe -at translateX -value 12 -t 3;
}


あとはこれを応用することになるが、少し工夫が必要なのは、
フレーム前後にもキーを打つ必要があるということだ。

{
string $obj[] = `ls -sl`;

for($i=0; $i<24; $i++)


{
currentTime$i;
duplicate $obj[0];

setKeyframe -at visibility -value 0 -t ($i-1);
setKeyframe -at visibility -value 1 -t $i;
setKeyframe -at visibility -value 0 -t ($i+1);
}
}

しかしこれではうまくいかない。
先ほどのDuplicateのテストでわかっているように現在選択されているオブジェクトが最初にDuplicateで作られたオブジェクトだけなので、
キーフレームはそのオブジェクトにしか付かない。

----------------------------------------
そこでduplicateコマンドを実行すしてオブジェクトを作ると同時にその名を変数へ代入する方法を使う事にした。
参照エントリ(メモ:一行でオブジェクトを作り、その名称を配列へ代入する。
参照エントリ(その他のコントロール(2): checkBox」のアサインの箇所)
これにより名称を変数に代入できるので、その変数をsetKeyframeの対象オブジェクト名として使用すればよい。これにより現在の選択されたオブジェクトに関係なく、キーの設定が可能になる。


{
string $obj[] = `ls -sl`;
for($i=0; $i<24; $i++)

{
currentTime$i;
string $name[]= `duplicate $obj[0]`;

setKeyframe -at visibility -value 0 -t ($i-1) $name;
setKeyframe -at visibility -value 1 -t $i $name;
setKeyframe -at visibility -value 0 -t ($i+1) $name;

}
}



----------------------------------------
ついでにこれらを一つのグループノードにまとめることにします。

group:
-n: 
グループ名
-em: 
空のグループが作成される。


これだけではグループは作成できるが、新たに作られるオブジェクトを逐次グループへ入れていくことは出来ない。そこで必要なのが「parent」。

parent:新しいグループのオブジェクトの移動、既存グループからのオブジェクトの削除、親の追加や削除が行われます。
使い方は以下の通り

parent 移動したいオブジェクト名 親となるオブジェクト名

これらを使って作成したのが以下のスクリプト

{
string $obj[] = `ls -sl`;
group -n DupGroup -em;

for($i=0; $i<24; $i++)

{
currentTime$i;
string $name[]= `duplicate $obj[0]`;

setKeyframe -at visibility -value 0 -t ($i-1) $name;
setKeyframe -at visibility -value 1 -t $i $name;
setKeyframe -at visibility -value 0 -t ($i+1) $name;

parent $name[0] DupGroup;
}
}

----------------------------------------
ついでに最後に、元オブジェクトのVisibilityをオフにします。
setAttr:
使い方は以下の通り

setAttr ノード名.アトリビュート名 アトリビュート値

以下のような行を追加すれば良さそうですが、これではエラーになります。
setAttr $obj[0].visibility 0;
実際には以下のようにする必要があります。
setAttr ($obj[0] + ".visibility") 0;
このあたりの詳細はDigitalMatrixに書かれています。
(DigitalMatrix:「アトリビュートの値の設定」)


{
string $obj[] = `ls -sl`;
group -n DupGroup -em;

for($i=0; $i<24; $i++)
{
currentTime$i;
string $name[]= `duplicate $obj[0]`;

setKeyframe -at visibility -value 0 -t ($i-1) $name;
setKeyframe -at visibility -value 1 -t $i $name;
setKeyframe -at visibility -value 0 -t ($i+1) $name;

parent $name[0] DupGroup;
}

setAttr ($obj[0] + ".visibility") 0;
}


これで狙い通りの動作をしてくれるMelができあがりました。


アンケートのお願い

ブログ画面左端にアンケートフォームを作成しました。
是非、あなたのご意見をお聞かせ下さい。

選択項目に含まれていない回答をお持ちの方は、回答・追加をクリックしていただければ、新しい選択項目を追加することができます。

最近VFX関連の情報が多くて、MELの内容を探しづらくなっているような気がしているので、VFX関連情報は別にブログを作成すべきかどうか考えています。

まだ分けると決めたわけではないのですが、みなさまのご意見を是非おきかせください。
 

2010年1月30日土曜日

VFXの海外流出について

現在のLAのCG業界を見ていて、いつも思い出すのは
現役デスクに聞くアニメ制作現場の”低賃金”と”海外流出”
という記事。

「低賃金」ではないが「海外流出」の部分は当てはまるように思う。
ただ最近わかってきたのは「海外流出」にも2種類あるということ。
1)技術レベルはハリウッドと同じ。税制措置により、制作費が安価になる。
(ロンドン、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど。)

2)技術レベルはハリウッドより低い。安い労働力にものをいわせて、ロトなどの人海戦術がひつようなところに食い込んでくる。
(インド、中国など)


1については、まだつぶしがきく可能性はある。
2については先進国では太刀打ちできない。すでに日本のアニメと同じような状況だろう。

心配なのはそういった低賃金レベルの国のアーティストがどんどん力を付けていること。
これによって、ますます高レベルのVFX作業が海外へ流出していく可能性が高くなる。
アーティストが要求できる賃金は当然安くするしかなくなるだろうが、それでも国内の仕事量が少なければ取り合いになる。
海外へ働きに出るアーティストや、方向転換を強いられるアーティストも増えることだろう。

LAにいるアーティストも黙ってはいないだろうが、VFX業界には組合が存在しないので、立場はかなり弱い。(情報元:人材の雇用/解雇を繰り返すハリウッドの悪しき慣習 withD
組合が存在しない理由は、「ポスト」プロダクションだからということを聞いたことがある。

我々の将来はプロでユーサーにゆだねられ、政府の対応に一喜一憂する日々が続く。
長年やってきたVFX業界の重鎮からも、何か決定的な動きがほしいところである。

  

アイアンマン、ハルク、スパイダーマンの競演CGムービー

Marvel: Spider-Man, Iron-Man and The Hulk (YouTube)
真偽のほどはわかりませんが、2ヶ月ほど前にあらわれ、マーベルの作ったバイラル広告ではないか?といわれているCG作品。
上記のYouTube作品の冒頭にはマーベルの同じにもオープニング動画で始まっているが、YouTubeにはこの部分がない動画も沢山アップされている。
これが、後から挿入されて再アップされたものなのかどうかは不明。

作品自体、とても良くできていて、ストーリー展開も、構図、動きへの細やかな気遣いなどからすると素人作業ではないことは一目瞭然。

プロが余った時間を使ってやるにしても、これだけの質でこれだけの量のショットを扱うには、作業量が膨大なので、どう考えても一人の仕事ではない。
どう考えても、一つのTV番組を作るぐらいかそれ以上のバジェットと人手が必要である。
声優もちゃんとしていうrので、それだけの制作費を出してまだ見返りがのぞめるのは、マーベル以外にはないでしょうね。


ブログ「SkullHead」で、このYoutube動画が取り上げられていたのだが、ちょっと気になったのが、そのエントリのあるコメント。

***********
日本でもこんな"遊び心いっぱい"のコラボがあってもええのになぁ?

「ガンダム!キン肉マン!ドラえもん!CGIムービー!」

どお?・・・たぶんドラえもんが1番活躍すると思いますが。
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とりあわせはともかく、「ドラえもんが一番活躍する」というのは言えてると思った。
スタートレック(新しいのではない)のカーク船長なみにスマートで、計算深い立ち回りをやらせればかなりかっこいいドラえもんができるのではないかと思った。

そういえば、実写版ドラえもんの話をずいぶん前に聞いたことがありましたが、結局できたんでしたっけ?
  

「海外で働く」シリーズでおなじみの鍋 潤太朗さんのサイト

月刊誌「CGワールド」で「海外で働く」シリーズ(現「Boarding Pass」)等の連載を執筆されている鍋 潤太朗氏。

いろいろとこちらでもお世話になっているのですが、今回Twitterデビューされたと言うことで、記念して彼のサイトを紹介させていただきたいと思います。
本業は、VFXアーティストで、その合間をぬって記事を書かれたり、コンサルタントや公演などをされたりと大変お忙しい方ですが、私生活ではトランペットの演奏をしたりと、大変多才です。
Arc KOCEiのラジオ番組をお聞きになるとわかりますが、大変おもしろい方で話していると、そのすごさを感じさせない人です。


宣伝っぽいですが、鍋さんから何も要請はうけておらず、自分で勝手に書いた物であることをお断りしておきます。(このエントリのことはご本人にもお伝えします。)
紹介させていただく唯一の理由は、彼のサイトには、面白い内容や為になる情報が多く、他では見られないユニークな記事がほとんどなので、是非、多くの人と共有したいと思ったからです。


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まずメインとなるサイト
<<鍋 潤太郎☆ハリウッド映像トピックス>>

このサイトを知ったのは数年前ですが、目次をみると1997年から継続されている。
CGワールドで連載中の「海外で働く」シリーズではカットされた裏話や、他ではみれないアーティストの記事や、ハリウッドの業界情報がたくさん連載されている。
単なるインターネットからの情報集めではなく、自らが足を運び、担当者と直接コンタクトを取って集めた生きた情報を元に、自らもVFXアーティストとして活躍されている視点から執筆されており、ただの情報の垂れ流しではなく、内容の濃い記事が多い。
最近は新しい記事が頻繁にアップされています。

また「海外で働く」の連載記事が一冊にまとまった「海外で働く映像クリエイター」も出版されていますね。 Amazonで購入される方は是非、情報をもたらしてくれた感謝の意味で、このサイトを通して購入してあげてください。
(アフェリエイトらしいので、ささやかなお小遣いが入るはずです、多分スナック一つ買うぐらいにはなると思うのでw)

さてこのサイトで、最新の記事や、気になる記事をいくつか抜粋しておきました。

「スパイダーマン4」がゼロから仕切り直しへ 心配される影響(01/28)
そんなに話が進んでたんですね。知りませんでした。
まぁ知らなかっただけにショックは少ないんですが、それでも仕事が減るのは嫌ですね。

マイケル・ジャクソン「THIS IS IT」のVFXを担当 平野淳司氏に聞く(11/08/2009)
This is itの裏話。

牧 奈穂美氏が語る南カリフォルニア大学の最先端映像教育(01/01)
今年の新年会でお会いし、アニメーション作品も拝見しましたが、すばらしいです。
アニメーションには興味があるのですが、作るならこういった独自の世界をもっている作品がいいですね。 記事ではUSCの授業内容などにもふれられており参考になります。

新春特別企画 初公開!佐藤篤司氏 ディズニー時代の独占インタビュー全文(01/14/2009)

私が映画の仕事に関わりたいと思ったのはスターウォーズをみた時。
CGが実用段階に入ったと思ったのはT2やアビスをみた時。
そしてCGを仕事にしようと決めたのは「ダイナソー」を見たときでした。
佐藤氏はダイナソーのアニメーションに関わり、キングコングでアニメーションスーパーバイザーをされたすごい方です。
直接、何度かお会いしたことがありますが、その経歴のすごさをまったく感じさせない方です。
このインタビューは自分のこれからを考える上でも、とても参考になりました。


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<<ハリウッドCG業界就職の手引き【2010年度版】>>
自らの経験と集めた情報を元に作られたハリウッドで就職するための手引き書の販売サイト。
目次の詳細、読まれた方の感想、購入の申し込みなどができます。
日本国内だけでなく、海外へも発送しています。
目次をみてて自分でも購入したいと思っているのですが、財政難でまだ手が出ません。w

このブログにも、こちらでの就職に興味を持たれている方からメールをよくいただくのですが、
私の知っていることは本当に少なく、今ひとつお力になれないと感じるところがあります。

まだ読んでいないので断定は出来ませんが、たぶん、この本ならその多くの疑問に答えてくれるのではないかと思います。
このサイトにある本の目次を見ていると、自分がこちらにきて6年もかけていろいろな問題に出会いそのたびに苦労して解決してきたことばかりか、まだ疑問に思っていることまでも書かれています。
まぁ自分がこちらにきたときの情報というと、池袋で開催されたILM展と、TVで紹介された上杉祐世氏の経歴だけでしたw。
6年前にこの本を読んでいたなら苦労は半分で済み、もしかしたら今より、ずっと良い仕事が出来てたかもしれません。

将来はハリウッドで仕事をすることを、考えているなら早い内に読んでおくべきかもしれません。

サイトでは、無料メール配信(全10回)サービスがあります。
これに登録すれば、書籍の内容をより詳しく説明したメールが届くそうです。

自らの経験や、数多くのコネクションから集められた内容は、おそらく他では得られない生きた内容となっていると思います。
そして一度作ってお終いというような既存の本とは違い、毎年、集められた情報を元に更新されているところからも、その情報の重要性と日本のアーティストの為に本気で頑張られていることがわかります。
そういう意味で、唯一無二の本ですね。


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<<Twitter:nabejuntaro>>
ついにTwitterを始められました。
最新の記事情報や、彼のつぶやきが直接見られます。
 
 

VFXの給料がわかるサイト

http://www.vfxwages.com/

VFX業界の給料(時給)を見ることができるサイト。
アメリカだけでなく、ロンドンやオーストラリアなど、全世界にわたるようです。
ユーザー登録をしていないと、トップページにある「最近登録された給料額」しか見れません。
給与額は、実際にその仕事をした人が、自分のもらった額を登録したものが基本です。
中にはふざけているのか、勘違いしているのかわからないような金額(経験が浅いのに100ドル)も見られますが、大体の傾向はわかると思います。

ユーザー登録すれば、職種や、会社名別のリストを見ることができるだけでなく、
自分でレートの登録ができます。
Janese Yenでの登録も出来るので、そのうち日本の会社の登録も増えるかもしれませんね。
このサイト自体がこの登録によって成り立っているようですね。

ユーザー登録すれば、職種や、会社名によって見ることができる他、求人コーナーも利用できます。
それぞれにグラフ化されており
縦が金額、横が経験年数となっています。
会社によっては情報がまだ登録されていないところも多いですね。

これで面接でレートを聞かれても、前もって想定できるので少し安心。
  
  

中国のVFX事情

VFX Wagesというサイトに興味深い記事がありました。
中国のVFXの実情を書いた物ですが、海賊版ソフトの影響などがみられ、
安い人件費もあわせて、業界の価格破壊を招く可能性があることが伺えます。
その事については、下記の記事を思い出しました。
(「絵が無料で使われると困る件とそれに関して思い出した事について」)
唯一の救い(?)は、まだハリウッドのセンスを持っていないと言うことでしょうか。

しかし、最近は質も良くなってきたと言う話も聞きます。
まぁそれも時間の問題のような気もしますが。

また中国の「グァンシー(Guanxi)」というものについて初めて知りましたが、これは強力ですね。
カナダ政府もVFX業界を含むIT業界に対して、資金援助をする政府の銀行があるようですが、それ以上に強力に業界をささえているような気がします。

昨今のバブルによって、このしくみがますます多くの会社を作ることを加速し、一気に中国パワーが上がるような気がしました。





----------英語訳------------------------------
中国で働く

西洋の仕事をとってしまうという多くの不満がアジアへのアウトソーシング会社対してあります。
そして、東洋の低い給料は西洋の仕事を危機に落としいれるという多くの恐怖があります。
経済の低調が多くのプロデューサーに海外の安価なオプションを探させるようになり、アウトソーシングに向かう傾向があることに疑問はありません。

国内のアーティストが働くことと住むことを強いられている環境に少し光をあてて、彼らが私たちのことをどのように考えているのかをみてみます。



ここに少し状況を説明します。:
●ジュニアレベルから中間レベルまでのアーティストの月給は約440~730ドル。
シニアからスーパーバイザーレベルは1172~1465ドル。
ロト、ペイントアーティストやモデラーは、仕事毎、モデル毎、もしくは月々146ドルを得ます。

●健康保険や、解雇保険、退職金、年金などの恩恵はまったく得られません。
ボーナスはよく約束されますが、支払われることはまれです。

●勤務時間や残業代(沢山の人が1週間に7日働きます)の規則はありません。
すなわち組合や規則、ギルドもなく、作業者を守る法律的な決まりさえ有りません。

●事前の告知無しで解雇されたり、もし雇用者がその作業結果や仕事具合に満足していなければ支払いさえありません。公休日はありますが、もちろん給料はでません。
もし誰かが病気になって辞めたとしても同じことです。

●マッチムーブから、ロトスコープ、クリーンアップ、モデリング、テクスチャー、アニメーション、コンポジット、etcなんでもやらなくてはなりません。

●ジョブ・インタビューにデモリールやプレゼンテーションのようなものが含まれることはまれです。
こういった会社を経営する人達は、裕福な人かほとんどの場合はCG/VFX/Animationはすぐに見返りが得られる簡単なビジネスと考える不動産の人(real estate guy)です。

●雇用者にAE, Fusion, Shake, PFTrack, Boujou, Matchmover, Nuke, Flame, Realflow, 3DPaint, Mudbox, ZBrush, Dee Paint, Photoshop, Maya, 3Dmax, XSI, Houdini etc.を知っていると言える人は、通常仕事がもらえます。

●これが意味するところは、これらの人達は、自分のラップトップに無料で手に入れたそれらのアプリケーションを持っています。無料というのは、あなたが想像できるものならどんなアプリでも全てのプラグインを含めて、中国のサーバーからダウンロード出来ると言うことです。
政府は、中国での版権保護を実施しようとしているのは確かですが、私はクラック版のDVDを買うことができるときに、沢山の警官や政府関係者がDVDや最新のウインドウ・アプリケーションのコピーを買うことができることに驚きます。

●PCは安価で、中国のITおたくにとっての天国 ジョングアンツゥン(中国のシリコンバレー)。
これは、世界でももっとも大きなPCと電子機器の市場です。


●会社を開くには基本的に何もいりません。納税登録書を含む許可証のための732ドルだけです。
しかし基本的に居住地区の賃貸アパートから、繰り広げられる国内産業の巨大なサブカルチャーがあります。
多くの人達は、クラック版フレーム/スモークと風の吹きこむ建物、クーラーの効いたトイレに積み上げられたサーバーで、広告キャンペーンの仕事をしています。

●人材プールは巨大ですが、質に関する考えがなく、基準もありません。
ある英語ができる人が、会社がどのように経営され、実際のパイプラインがどのように働くのかをしらずに、海外で働こうとしたことがあります。
トラディッショナル・アートのスキル(コンセプトアート、油やインクのペインティング、マットペイント)は、とても優れており、中国では長い歴史があります。
アニメーションやコンポジティングについては、経験に欠け、劣悪な教育環境は西洋のセンスをもったプロになるためには、最大の障害となっています。


●アウトソーシングの仕事をしている会社のほとんどは、海外で勉強したり仕事をするだけのお金を持ち、西洋のスタイルをみにつけた中国人によって運営されています。
彼らが帰国したとき、多くの我々が夢見るだけのような、多くのお金とリソースがあります。
ちょっと例を挙げてみましょう。
CCTV(中国中央テレビ)の資産は全国的で、そのお金を得ることは、適切なコネクション(「guanxi」の権利を持っているということ)を持った人々にとって問題ではありません。
アニメーション・ビジネスを始めるためには、395億ドル(約4兆円)という資産が利用可能なのです。
一般的な言葉では、世界でも最高の金持ちである政府が、共産主義者によって所有され、数兆ドルに昇る資金を利用できるとも言えるでしょう。

-------------訳 終わり---------------------------
(原文は後半がありますが、疲れたので省略します)

***********訳注
<<Guanxiについて>>
TAKUYA’s FLIGHT RECORDER より)

「グァンシー(Guanxi)」は中国語で互いに利益を享受できる関係を意味し、これはかの国で成功するために非常に重要な概念だ。中国では、純粋なビジネスだけの関係はありえない。事業で成功するためには、公的な関係と私的な関係を融合させなければならない。「グァンシー」はそうした関係を築き、育てるための精妙な手法を意味している。
***********

 

2010年1月29日金曜日

Weta給料:1週間110万円

Kiwi tax break encourages Avatar to settle Downunder
(ニュージーランド・ヘラルドのサイトより)

Kiwi=ニューランド人
Downunder=オーストラリアとニューランドのこと。
「settle down」で「落ち着く」とか「定住する」という意味がありますが、
ここでは、Downunderにかけていますね(多分。)
ニュージーランドの税優遇措置が、アバターの(仕事の)誘致につながったという意味でしょう。

ちょっと記事を訳してみました。
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「アバター」は、今まで作られた中で、もっとも製作費がかかった映画です。
そして、これはKiwiの納税者による、$4500万ドルもの補助金に支えられていました。

このジェームスキャメロンの映画はすでに20億ドルを超えています。
しかしその利益がニュージーランドへの配当として返されることはありません。
3億ドルの映画は助成金をうける資格を得ました。
なぜなら沢山のデジタル・プロダクション作業は、ウェリントンで行われたからです。


ニューランド政府は特別に感謝の意を述べられています。6分も続くエンドクレジットの最後にですが。
ピータージャクソンのスタジオ帝国「Wetaデジタル」は、アメリカ人の融資した映画予算のおこぼれに預かりました。

このプロジェクトのために、900人の人々を4年にわたり雇い、それにはニュージーランドの人も含まれます。
他は、ヨーロッパやアメリカから飛んできた人達です。

なぜニュージーランドが選ばれたのかアバターのプロデューサー、ジョン・ランド氏へ質問したところ、「正直言って、税優遇措置のためにいきました」と答えが返ってきました。

産業開発大臣のGerry Brownlee氏は、「3億ドルという莫大な金額が、ここでサラリーとして費やされました。」助成金は価値のある投資だった、経済全体に波及効果をもたらしたと述べています。


業界筋によると、Wetaデジタルのトップクラスのスタッフは、アバターで1週間に11,000ドルの給料を得たと推測しています。

緑党の副リーダーRussel Norman氏は、この映画はとても良かったが、4500万ドルも渡したのは法外だ助成金の上限を決めておくべきだと言っています。

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1週間に11000ドル(110万円)って...。
二ヶ月ほど働けば、軽く年収超えますね。
それを四年もつづけると、2億1千120万円。
半分、税金で持って行かれたとしても贅沢しなければ一生、暮らせますね。

VFXって儲かるんだなと早合点しそうになりました。
おもわずWetaへ行こうかと思ってしまいましたが、まぁ「トップクラスのスタッフ」としか書いておらず、どこにもアーティストやスーパーバイザーなどということは書いていません。
スタッフと言うことなので、製作には関わっている人なんだとは思いますが、おそらく、プロダクションのプロデューサーとかでしょうか。

プロジェクト毎に給料が変わるとすれば、おそらくコントラクトの雇われプロデューサーのような感じではないでしょうか。

それにしてもアバターのプロデューサー ジョン・ランドー氏まで税優遇措置を利用している。
「税優遇措置」を利用するのは、完全に低予算映画の対策とかではなくなって、一つの対策

こうなると金のかかる開発の仕事まで海外へ流れるようになるかもしれませんね。
それにしても肉を切らせて骨を断つではありませんが、税優遇措置はかなり強力な武器ですね。
日本も見習って欲しいところ。


  

一気に募集始まる、でもバンクーバー

VFXPRO.comのJob掲示板でいろいろなプロダクションが大募集中。
でも
DD,MPC,Faction Creative,Image Engineとどれもバンクーバー(カナダ)。
他にはAnimal_Logicがあるけど、これもオーストラリア。

DigitalDomainのFXアーティストの募集詳細をみてみると
経験3年から、と結構敷居がひくい。

Animal Logicは結構前から定期的に大募集中。
例の小説アニメーション化で忙しくて人手が足りないようですね。

2010年1月27日水曜日

StarTrek スペースジャンプ・ブレイクダウン(ILM)

New Video: ILM Breaks Down Star Trek Spacejump Sequence
(上記サイトでスクリーンキャプチャ画像をクリックするとムービー再生)

おもしろかったのは、役者を夜に逆さづりで、撮影したというはなし。
ロトスコープ大変だったんじゃないかな。

驚いたのはパラシュートがCGだったってこと。
ILMでも、かなり難しかったようですが、全然気がつきませんでした。

しかしスポーン(Spawn):1997年のCGマントもILMが作ったはずですが、凄い違い(進化)ですね。
このマントの変形はすごく印象的でした。
今見ると布のシミュレーション(?)が変になってない?と思うような部分もありますが、コンセプトは今見てもかっこいいですね。



LAのVFX産業についての良いニュース

今日、職場のプロデューサーと話をしていて、「LAのVFX業界はもうだめだね、仕事とられて...。」と言ったら、「なんで?」と聞かれた。

そこで、カナダなど海外へ仕事が流出していることについて話したら、それは昨年は仕事が少なかったからで、今多くのプロダクションは忙しくなりつつある。
ポスプロであるVFXもこれから忙しくなる。
海外へ仕事が流出したとしても、それだけでは裁けないほどの量になるということだった。
昨年の仕事が少なかった理由としてアクター組合のスト(多分、脚本家組合のストのこと。言い間違いだと思う)が大きな影響を与えていたとのことだった。

もちろん、海外のプロダクションへ仕事が流れることは、これからも増加していくことには変わりないが、仕事が減っていたのは、それだけが原因ではなかったことがわかって少し安心した。

仕事が多いというが、今年がどれぐらいの量になるかによって、先を読むための材料になるかもしれない。

この情報は、そのプロデューサー個人の意見が含まれているので、鵜呑みには出来ない。
それに脚本家組合のストは2008年だったのに、それが今まで影響しているのかどうかもわからない。
しかし、忙しくなってきているのは本当らしいので、ちょっと明るいニュースだった。
 

2010年1月26日火曜日

幼児教育とTVと創造性

子供の教育において、幼少の頃よりTVを見せるには賛否両論あり。
否定派は、まだまだそれほど多いとはいえないようだが、
大体2~3歳ぐらいだと見せない方がよいという説が最近は以前より普及しつつある。
シュタイナー教育では7歳ぐらいまではTVにかぎらず、CDなども含めてメディアというものを避ける方針になっており、語り伝えと、絵を描くことや人形劇、歌、簡単な楽器の演奏、ダンスなどを使う。
それは、目覚めるべきではない意識が早期に目覚めることを避けるためでもある。

自分が気になるのは創造性がはぐくまれるのかどうか?という点である。
自分自身は幼少より仮面ライダーやウルトラマン、サンダーバード、そのほかのアニメをずっとみて育ってきた。

創造性というポイントにおいて、そういった見たイメージから自分なりの怪獣を創り出したり、爆発シーンや戦闘シーンをイメージしたりして遊んで来t。

そういった既存のイメージをみて育つと、自分なりの創造性が築けないという人もいるし、そういったイメージを見て育っても全く関係なく、その方が創造性が広がるという人もいる。

このことを自分なりにずっと考えてきたが、いろいろな子供を見ていて、気づいたことがある。

TVを見ている子は、TVからの影響はかなり強い、番組のヒーローのまねをして、寝ても覚めてもそのヒーローやキャラクターに固執する傾向がある。○○レンジャーだったり、プリキュアだったりミッキーだったりする。これを傍目からみるとそれが「大好き」という事になるのだと思う。
これはTVを見てない子供にも伝染するほど、影響力が大きい。
また、子供同士、遊ぶときの共通の主題となり得るせいか、その影響力、持続性も強い。

一方、TVを見ていない子供は親やまわりの現実世界のまねをしたり、それなりに飛行機や自動車など自分の好きな物を見つけ出して、遊ぶ。
これは飛行機や、消防車やオートバイだったり、動物だったりする。
しかしながら、これはそれぞれの個性が強いので、遊ぶときの共通した主題となることもあるしならないこともある。

両者に共通する物としては絵本があげられる。
絵本に関しては、まったく個々人でばらばらになる傾向が強いと思う。
(幼稚園などで集団で他のこと一緒に読み聞かせをしてもらった場合は違う。)

また家の子供のように普段はTVは見せていないが、友達の家や幼稚園などでたまに見る子供は両者を併せ持つ。
しかしTVを見る機会は少ないにもかかわらずその影響力が強いのは驚きである。


それらをみてきて思うのは、どちらにしても子供の創造力は、どちらも同じように発せられるのではないかと思う。
子供の想像力を制限してしまうのは、
たとえば絵でいうと、親や先生などが、「人」はこう書かなくてはいけないとか、空は青いクレヨンで描くとか、子供が自由に描いた物に対して「こう書いた方がいいよ」という既成概念を強制だったりするのではないかと思う。

さて、創造力について両者をさらに比べてみると
TVなどのメディアに主にふれている場合は、創造力の出発点がそこになる。
TVのまねをしたり、それをアレンジした形で創造力が発揮される。
TVなどのキャラなどは、現実世界にあるものをすでに誰かのアレンジによって創造されたものである。
それをさらに発展させた物にすることに慣れ親しむことになる。
いわば最初から応用されたスキルを使うことになる。
これは現在の教育傾向にも一致している。
そして、そこで作られた物は一般的に受容される傾向が強く、子供同士も共通の認識を持つことが出来るように思う。


TVにふれなかった場合は、創造力の出発点が経験に根ざした物になる。
親のまねをしたり、TV以外で見聞きしたものが出発点となり創造力が発揮される。
自然の物や現実の物をまねし、それをアレンジして創造性が発揮される。
なので、自分なりのアレンジになるが応用ではなく最初から自分の創造性にゆだねられるのでTVをみたこどもと比較すると比較的アレンジはおだやかだったり奇抜すぎたりする。
一般性からいうと、おだやかな場合はあまり注意を集めず、奇抜すぎる場合は受け入れられず、どちらにしてもないがしろにされる傾向があるように思う。


もちろん、これはその子供の育つ環境やその子の個性により大きく異なってくる。
TVを見ないようにしたところで、今はいろいろなところでメディアの影響はさけられない。
絵本にもアニメ系のものはあふれているし、音声付きの絵本は幼児期の頃から当たり前のように存在する。


では、大きくなったときにどちらが良いのかということだが
TVを見た場合は、一般的に受け入れられる物や、応用性をさらに発展させた奇抜な物を作れる傾向があるのではないかと思う。
またアイデアの源をどこに見いだすかという着眼点や応用スキルは幅広く鍛えられるように思う。
自分の考えや感じたことを、表現する手段をいろいろ知っており、多種多様な中から自由に選択する。
一般受けするものを作り、メディアの中で生活するには創造性を発揮できるように思う。


TVにふれなかった場合は、自然や現実の物を元にして発展させ、自分の考えや感じたことを表現する、いわば純粋な芸術に近い傾向が強くなるのではないかと思う。
アイデアの源をどこに見いだすかという着眼点や応用性はその経験に依存する。
しかし、その中で自分自身の好き嫌いを明確にして、より自分の感情や個性を発揮できるのではないかと思う。


自分なりに思うのは、創造性というのはTVを見る見ないで遮られることはなく、どのような環境にいても、その子供なりの創造性が発揮される。
違いを挙げるとすれば、出発点がどこにあるのかということだろうか。
すでに人のアイデアが取り込まれた応用されたものを出発点とするか、自分が見聞きして自分自身のアイデアでスタート地点や歩みが遅くても地道にのばしていくのか。

むしろ怖いのは親や学校、コミュニティーが、そしてその創造性を遮ってしまうことのように思う。
こうあるべきという芸術や創造性を発揮する概念を捨て、その子の感性から生まれてきた物を本人が大切にして発展させていくことができるように援助していくことが必要なように思う。

自分の子供には、TVを見せないと言うことは7歳ぐらいまでは続けていこうと思っているが、これも小学校やキンダーでの友達関係次第である。
7歳を過ぎても見せる番組は制限するし、たまに見せるぐらいにするつもりである。
コンピュータは高校か大学まで必要はないと思っている。

それよりも実体験を重視し、博物館や美術館、そして自然にふれることを数多く経験させたい。
アートに関しては、自分でやりたいように絵を描かせたり粘土をを触らせるようにしたいと考えている。
絵の具や、粘土という素材の楽しさに触れて、そこからインスピレーションを得られるようになって欲しい。
小学生のことからすばらしいCGを作るように教え込もうとかは一切考えていない。


以上は、今4歳半の自分の子供と、幼稚園やその他の友達の成長を観察し、シュタイナー教育や現代の幼児教育などの文献を読んで考えてきたことを自分なりにまとめた物で、実際にすべてが上に述べたようになるという保証はまったくない。
これから先どのように成長を遂げていくのか、観察してみて、また違う結論へと発展していく可能性も高い。
あくまで自分個人の考えであることをお断りしておきます。



  

全米で働きがいのある会社ベスト100

第6位:DreamWorks(映像制作)
(情報元:Gigazine

今のところ2回トライ済み。
あと何回ぐらいトライすればいけるのか??
  

タグクラウドの廃止

このブログ左側に「ラベル」というタイトルのタグクラウドがあったのですが、長い間タグ付けをやっていないので、機能的に不完全なのと、Googleのブログ内検索のほうが便利なので、ほとんど使っていなかったため削除しました。

 

sin関数

sin(Mayaオンラインヘルプ
(今回は上記ヘルプを元にまとめてあります)

sin(float number) :引数は、正弦(sin)を求める角度(ラジアン単位)
引数を一定の割合で増加もしくは減少させると、sin 関数は一定の割合で、-1 ~ 1 の範囲内を増減させた値を返します。 これはアトリビュート値をリズミカルに振動させる場合に便利です。
(日本語版ヘルプは若干、翻訳が違っているようなので、修正したものです。)

例:ヘビのような波打つ動き、ライトの明滅、胸などの上下動、膨張と縮小の繰り返し。パーティクルのOpacityやColorを循環的に変化させる。


----------------------------------------
ここで180度=πラジアンと覚えるのは、簡単なのですが、へそ曲がりなので、その理由がわからないと使う気になれません。
そこで、ラジアンについてもう調べてみることにしました。


ラジアンについては、ほんだ・しげちか氏のコラム「なぜ直角は90度?」にわかりやすく説明されていました。

半径1の円Oがあるとき、その円周上に二点A、 Bを弧ABの長さが半径とおなじ長さ1になるようにとるとします。 このとき、OA、OBをつないでできる角、∠AOBを新しい1度(1弧度あるは1ラジアンという)と約束します。 このとき全円周は2×半径×π(3.14…)=2πとなりますから、
(注:半径は「1」なので省略できる)
たとえば、半円周はπ、4分の1円周はπ/2、6分の1円周はπ/6ということになります。
(半径1の全円周(360度の)は2πの孤をもっている。1の弧を持つとき「1ラジアン」と読んだので、2πは「2πラジアン」と弧の長さで呼ぶことができる。)
すなわち、このルールに従うと、従来の角度360度を2π(6.282…)、180度をπ(3.14…)、90度をπ/2(1.57…)、60度をπ/6(0.523…)といったように、長さで角度を表わすことができることになります
(中略)
弧度法というこの新たな角度の登場によって、角度を表わす横軸のほうも縦軸同様に実数目盛りをもてることになったわけですから、各種の三角関数やそのグラフはいっきに実用性の高いものになったのです。
(引用元:ほんだ・しげちか氏 「なぜ直角は90度?」
(参考:Wikipedia「ラジアン」

ちなみに、ラジアンの概念は、ロジャー・コーツが1714年に考えたらしい。
詳しくは英語版Wikipediaに書かれているが、Yahoo知恵袋に、その翻訳がある。



しかし、高校の物理で習ったにもかかわらず、十分に理解してませんでした。
ずっと「角度=長さ」ということを鵜呑みにするのに抵抗がありましたが、少しわかってきました。
もう一度、自分の理解を深めるために確認してみます。

弧度法は、「半径と弧の長さがあれば角度がだせる。」ことが出発点で、
「弧と半径が1の時の角度を1とする」ことで新しい単位(ラジアン)を定義している。
そしてこれを「無次元量」とよぶらしい。

Yahoo知恵袋「無次元数は「数」か「量」か」をみると、以下のように書かれている。
「無次元量」=「次元 1 を持つ量」であり, そのような量を表す単位記号は (普通は表記しないけど)「数字の 1」となります。
(参考:yahoo知恵袋

ラジアンは、半径と弧の比率で角度を表す単位であり、
1ラジアン=半径1:弧1
半径1は省略できるので、
1ラジアン=弧1
よって「ラジアン=弧」と考えで良いのだろうか。(?)

また、「無次元量」の意味である「次元 1 を持つ量」から解釈すれば、
「ラジアン」という量をあらわす単位は「1ラジアン」のことを示している。
なので、「ラジアン」という時には、
1ラジアン=半径1:弧1の条件下にあることを暗示している(?)のだと思う

(参考:角度の単位と極座標系
(参考:「無次元量」には数学的な意味がある


これを別の言葉であらわすと、以下のようになる。
「弧度法の角度=弧の長さ」

以前は、この「角度」を通常の「度」表記の角度とどこかで混同していたので、混乱があったのだろう。


360度の円を考えたとき、
円の角度をラジアンで表記すると、2πr(弧/円周):1(半径)=ラジアン
2×π×1:1=2πなので、
円の角度「360度」は「2πラジアン」となる。
半円の角度「180度」はこの半分なので「πラジアン」である。
●180度の場合:1π=3.14159
●360度の場合:2π=3.14159×2

これを確認するために
rad_to_deg関数を使ってみます。
これは、ラジアン単位を度に変換してくれる関数です。

1π=3.14159の場合;
rad_to_deg(3.14159);
// Result: 179.999849 //

2π=3.14159×2
rad_to_deg(3.14159*2);
// Result: 359.999699 //

まあ多少の誤差はありますが、間違いないようです。



----------------------------------------
sin関数の記述についてもう一度見てみます。

sin(float number)
カッコ内の引数は、ラジアン単位の角度=弧の長さです。
そして「π」という表記は使えず、すべて数値もしくは数値の変数を使います。
「π」を使いたい場合は「3.14159」という数値を入れることになります。

さてヘルプを見ると、このカッコ内の引数の値によって返り値がプラスになる場合とマイナスになる場合があることがわかります。
●0~πラジアン(0~180度)=>  値:0~1(プラス値)
●π~2πラジアン(180~360度)=>値:-1~0(マイナス値)


<πラジアン>

sin(3.14159);

// Result: 2.65359e-006 //

πをもう少し詳しく書くと
3.141592653589793
となりますがこれで計算するとMayaの限界なのか返り値は、ゼロになります。

sin(3.141592653589793);
// Result: 0 //


桁数を変えていろいろ試してみましたが
小数点以下9桁までが限界のようです。それより小さな桁数はどんな数字を入れてもゼロになります。

sin(3.1415926535);
// Result: 0 //

sin(3.1415926536);  //最後の桁がπを上回る。
// Result: 0 //


桁数を一桁づつ変えて入力してみました。

sin(3.141592653);
// Result: 5.89793e-010 //

sin(3.14159265);

// Result: 3.58979e-009 //

sin(3.1415926);

// Result: 5.35898e-008 //

sin(3.141592);

// Result: 6.5359e-007 //


***********
<周波数について>
次に、0~3.14(π)の間で値が変化した時に返り値はどのように変化するのかということを見てみます。
πラジアンは180度、すなわち半円なので、真ん中の値1.570795(=3.14/2)を境として
●1.570795以下なら返り値が増加し、1に近づき、
●1.570795以上なら返り値が減少し、0に近づくはず。

sin(1.1);
// Result: 0.891207 //

sin(0.5);
// Result: 0.479426 //

sin(1);
// Result: 0.841471 //

sin(1.570795);
// Result: 1 //

sin(1.6);
// Result: 0.999574 //

sin(2);
// Result: 0.909297 //

sin(2.5);
// Result: 0.598472 //

sin(3);
// Result: 0.14112 //

sin(3.14159);
// Result: 2.65359e-006 //

ということで推測通りの変化が見られました。

これは、一定の増加率をもった数値が入力されるとき、
●増加率が急だと周波数が短くなる=波の繰り返しが頻繁になる。
●増加率が緩やかだと周波数が長くなる=波の繰り返しが少なくなる。

ようするに
sinのカッコ内に入れる引数の増加の具合によって、周波数が決まります。


ヘルプの例では「sin(time)」という使い方をしています。
time は、エクスプレッションのみで使用できるキーワードで、タイムラインのカレント タイム ポジション(秒数)を返します。
Ball.translateX = time;
Ball.translateY = sin(Ball.translateX);

この例ではX方向がtimeになっておりBallがXY平面上で、X方向へ6.283(2π)秒毎にS字のパターンを繰り返します。

ヘルプでは、6.283秒となっていますが、
●24fpsだと24×6.283=150.792フレーム
●30fpsだと30×6.283=188.49フレーム
がS字を繰り返す1周期となります。

●24fpsの場合1フレームあたり:0.0417秒
●30fpsの場合1フレームあたり:0.0333秒
という計算になります。

(参照:エントリ「時間に関する名称の混乱」)


timeはタイムラインにおけるカレント タイム ポジションを返してくるので、「0」フレームがスタート地点になります。
そのため、よくスタートフレームに設定される1フレーム目はすでに0.0417秒経過していることになります。

1フレーム目の値を計算してみます。
sin(0.0417);
// Result: 0.0416879 //

これを上記のエクスプレッションを入れたBallで確認するとtranslateYが確かに「0.042」となっていました。


***********
<π(180度)以上のとき>

2πラジアンのときは、以下のようになります。
sin(3.14159*2);
// Result: -5.30718e-006 //

では数値が大きくなったとき、たとえば3π、4πではどうなるのか?

3πラジアンのとき
sin(3.14159*3);
// Result: 7.96077e-006 //

4πラジアンのとき
sin(3.14159*4);
// Result: -1.06144e-005 //

このように実際は以下のようになっていることがわかります。
●奇数値×π=プラス値
●遇数値×π=マイナス値
※値が増加してもプラス値とマイナス値を交互に繰り返すだけ。

これが、最初にヘルプで書かれていたことです。

sinに継続的に増加もしくは減少する値が入力されるとき、出力は-1~1の間を継続的に増減します。
要するに一方的に変化していく値を繰り返しの値へと変換できるということです


----------------------------------------
sinによる、継続的な変化をコントロールするには、以下のように数値を乗算します。

amplitude(振幅):sin(number)×振幅数値
振幅とは、波形の最大値と最小値の差を 2 で割った値です。
振幅を小さくするには、 1 より小さい値(0.5 など)を掛けます。

frequency(周波数):sin(number×周波数値)
周波数とは、波形が 1 回循環するのに必要な時間です。
周波数を小さくするには、1 より小さい値(0.5 など)を掛けます。
正弦パターンの周波数を乗算(または除算)するため、「周波数乗数」と呼ばれます。

オフセット:sin(number)+オフセット数値
正の値を加算すると、波形が Y 軸に沿って上方向に移動します。
負の値を加算すると、波形が Y 軸に沿って下方向に移動します。


これらをまとめると以下のようになります。
Ball.translateY=(sin(Ball.translateX*2)*2)+2;
アトリビュート=(sin(周波数*周波数乗数)*振幅)+オフセット;

ただし、「周波数」に指定できるのは、継続的に増加もしくは減少していく値に限ります

例:
timeキーワード
frameキーワード
forループ
アニメートされたアトリビュート値
age(パーティクル)
Position(パーティクル)
  

2010年1月25日月曜日

John Nolan氏のアニマトロニクス・デモリール

元ネタは、「CGトラッキング」で紹介されていた
ネズミが主人公 『Seriously Strong Cheddar』チーズのCM
なんですが、この作者のJohn Nolan氏は元々、アニマトロニクス・アーティストのようです。

「Press」ページのリンクによると、最近ではWhereWildThingsAreの着ぐるみを手がけたようです。
気になったのは、そのプロジェクトの前にTVシリーズのスターウォーズをFoxから依頼されて作業をしていたというあたり。結局流れて「WhereWildThingsAre」をやることになったらしいのですが、アニマトロニクスを使うStarWars。 と言うことは実写だったんですね。
完全に流れてしまったのか、まだ計画中なのか気になるところです。

さて、デモリールもアニマトロニクスでいっぱい。
もともとは、こういった方向へ進みたかったので、みてておもしろいです。
しかし、コンピュータと違って、経歴となるアニマトロニクスは金がかかるので、まったくの個人である程度経歴となるものを作るのはなかなか難しいように思いました。

http://www.johnnolanfilms.com/animatronics/showreel-flash.php
  

2010年1月23日土曜日

自分の給料を決める!

こちらでは面接に行くと給料をきかれます。
時給いくらを希望しているのかと言う意味で、「あなたのレートは?」と聞かれます。

言ったとおりくれるならうれしいのですが、そううまい話でもないようです。
あまりふっかけすぎると、予算に合わないということで雇われないこともあるようです。
また安すぎると、自分に自信がないと思われる事もあるようです。
なので、その加減が難しいところ。
このあたりの見極めは、迷います。

また、隣に座って同じ仕事をしている人が自分よりかなり良い給料をもらっていることもあります。
それで仕事をしないでおしゃべりばかりのやつだと、むかつきますが、これはその人の交渉の仕方がうまいってことでしょうね。
ここでも自分の能力をうまく説明できる(間違っても口がうまいといってはいけません)人のほうが評価されます。


だいたい、面接の時には、以前きいていた平均的な金額を答えるようにしてます。
それでも、自分が前に勤めていたところより10ドル以上高い金額なので、こちらは内心ひやひやしてますが、相手も即それでOKと言ってくれますので、問題はない金額のようです。
(ただし採用されたことは一度もない)

自分は○○ドルを希望してるんだけど、仕事くれないならレート下げるよ。とも言えないし、良いのはそちらでは大体どのぐらいが普通?と聞くと、おしえてくれることもあるらしい。
うまい交渉方法を知りたいところです。

先日の面接では、相手のほうからうちは○○ドルだけど、前の会社ではどのぐらいもらってた?と聞いてきたので相手の言った金額より2ドル多めの金額を答えました。
そうすると即答でOKだったので許容範囲内だったようです。(おそらく相手も少なめに行ってきたのだと思います)
本当は、いつも答えている金額を言ってそこから交渉していく予定だったのですが、前の会社の給料を聞かれたので、それに答えたらそれがレートになってしまいました。
ある意味、相手の交渉のほうがうまかったということでしょうか。
完全には満足してませんが、前もってそこにつとめている友人に聞いたところ、いつも答えている金額は出せないようだったので、この額でOKということにしました。

実は、自分でも前の給料より2ドル多いぐらいだろうと思っていたのですが、返ってよく見たらトータルで、+5ドルだったので、(どれだけ前が安かったのかw)うれしい誤算です。

まぁ、たとえ給料が二倍になったとしても、仕事が見つからない期間が2ヶ月も続くと、結果的には減給となりますがw

そういったレイオフ期間をみこしてフリーランスの人は結構もらうみたいです。
会社側もそれを理解しているようですし、この業界のやり方なのかもしれませんね。
とりあえず色んな点で、日本の給料体系とは大違いです。
税金もがっぽりとられますし。

先日、某大手の会社の給料を聞いてびっくり、自分がいつも言っている金額よりも時給にして10ドルぐらい高い。前の給料とくらべるともっと高いです。

なるほど、それなら自分の言ってた金額で、問題ないはずだと思い、少し心配のネタが減りました。

この業界の通常のやり方なんでしょうね。
  

2010年1月22日金曜日

Melの課題

今、新しいプロダクションで仕事をしているのですが、そこで、他の人の書いたMelスクリプトが使えないので、ちょっと調べてみました。

もともとはLinuxのMaya8.5用のスクリプトをWinXPのMaya2010(64bit)で使おうとしたところ、使えないということでした。

スクリプトが動作しなかったのは、単にプロシージャ名の指定間違いということで、ちゃんとした名前を入力してやれば問題なく起動しました。

しかしながら、UIの問題があり、あるタブを選択すると延々とタブの切り替えをするループに入り込んでしまいます。


スクリプト自体は、条件に応じてタブの中をリフレッシュして、必要なもののみを表示するようにしてありましたが、UIだけでもかなり複雑なMelが続いており、時間もないので途中から追跡しきれず、解決できませんでした。

しかし、UIやプロシージャについて勉強していたので、割と冷静にスクリプトの流れを追っていくことができました、時間を気にすることなく調べられるのなら、2~3日かければ解読できたと思います。
我ながら力がついてきたなと思うとともに、UIとプロシージャ、変数のことを知り、そしていくつかの条件分岐とコマンドを知っていれば、知らないコマンドがいくつか出てきても、Helpで調べながら解読していくことは可能であるということにリアリティーがもてました。


こうしてみるとMelスクリプトって本当にUIに関する物が多いですね。
そしてUIを理解することは思った以上に重要だなとおもいました。

自分で作るときには、さほど関係ないのですが、熟練者が作ったスクリプトは、スクリプトが作れない人向けに作ってあることが多く、手が込んでいるUIを使っていることも多いからです。
もしUIに問題が起きたときに、自分では手に負えなくなってしまいますし、解読していくときにもUIに惑わされると本筋が見えにくくなります。


さて、結果的にはタブを選択してもループには入り込まないようにしたのですが、リフレッシュ機能を使わないようにしたので、実質そのタブの中は使えない状態です。
とりあえず他のタブに必要な機能があるので、このままで使うことになりました。

この作業をしていてUIに関してはもう少し勉強する必要があると思いました。
Tabに関するもの。
UIのリフレッシュ手順
Switchの使い方
LinuxとWindowsにおける違い

ひとつ気になったのは、Switch文ないのif文で、ある条件に
$sample*4
というふうな記述があったのですが、
同じSwitch文の中に
$sample%4 
という記述がありました。
割り算なら「/」を使うはずなので、
%がどういう意味なのかわからず、文字化けなのかそれとも何か意味があるのか分かりませんでした。

ちなみに新しいプロダクションといっても、やっている仕事はなぜか以前やったことがあるものと同じだったりしますw
しかも最初の週から休日出勤!

----------------------------------------
追記:匿名の方よりコメントで「%は割ったあまりという意味です」と教えていただきました。
そうでしたか!!どこかでみたような気がしてたんですがはっきりと思い出せませんでした。
これで、かなりすっきりしました。 ありがとうございます!! 
(参照:割り算の余りを求める演算式

  

2010年1月21日木曜日

「Arc KOCEi」 Youtubeチャンネル

Arc KOCEi チャンネル
http://www.youtube.com/user/arckocei#p/u
  

2010年1月20日水曜日

LAのある小さなプロダクションの様子

今日、あるプロダクションの面接にいってきました。

日本の方にはおもしろいかと思って、その様子を少しまとめてみました。

一応、外壁に会社の看板はつけてありますが、見た目は一見普通の大きめの民家。
こちらの小さなプロダクションは、こういう形で大きめの家やアパートなどを借りて仕事場にすることがあります。
大体アーティストだけで、15人程度、管理職を含めると計20人程度です。

中にはいって驚いたのが、応接室(多分、休憩室も兼ねている)。
入って突き当たりの壁には暖炉があって、火がついている。
家自体が古く、天井に見える梁も年季の入ったすすけた木なので、まるでスキー場の小さなロッジのような雰囲気でした。
まぁよくみると偽物のマキで、火はガスでつけている暖房器具でしたが、見た目は雰囲気がありました。

そしてその暖炉の横にはなぜか熊の剥製が二本足で立っている...。
Haloのコスチュームが立っているのは見たことあるが、ここまでVFXに関係ない物が置いてあるのは始めてみました。w
おそらく、前の家の持ち主が残していった物だと思いますが。

中に入ると各部屋にコンピュータが設置してあり、プロダクションらしさを感じさせます。
しかし、床が一部傾いていて、ころ付の椅子だとずずず・・・と動いていく。。。

こちらの会社では定番の「犬」もいるらしいですが、当日はいませんでした。

まぁ全体的に、気持ちが安らぐ空間ではありました。
とりあえず短期でここで仕事をすることになりました。

しかし、LAはここ数日雨が続いており、帰り道がところどころ、10cmぐらいの深さまで水に沈んでいました。
普通の道路なので、みんな普通に豪快に水しぶきをあげて通っていくのですが、普通車で通るのはマフラーに水が入るのではないかと、ひやひやしました。

LAは雨が降らないのでそれほど気を遣っていないのか、場所に寄っては排水路(下水?)がうまく機能していないところを時々見かけます。
まぁ気をつかって作っていたとしても、集中して大雨が続くとなすすべもないですが。

そういえば今日行った、プロダクションも雨漏りしてたな。
 

2010年1月19日火曜日

日本人飲み会

先週の土曜日、ある日本人映画監督主催の新年会へ行ってきました。
集まっている人の大半は、CG業界の人でしたが、主催されていた映画監督をはじめ、会社社長、プロデューサ、アニメーション(クラフト)アーティストや、化粧品関係の人まで、いろいろな人達がいて楽しい時間をすごせました。

映画監督なんて、まず日本にいては直接はなす機会は無かったと思いますが、とても気さくに話していただけました。


Sprite Entertainmentの方にもお会いできて、今まで知りたかったことをいろいろと質問できて、疑問がかなり解消できました。
ずっとWebサイトが更新されていなかったのですが、動きがあることを聞いてサイト見てみたら装いもかわっており、今年は何度も更新され、新しいアニメーションも追加されていました。
また現在Sonyで使われているアーノルドも、それ以前はSpriteでも使われていたそうで。
なるほどテイストが似ていたのはそういう訳かと納得しました。
(当時は、アーノルドのような質感を出すのがはやりなのかと思っていました。)


また、ある人に日本でハリウッド映画のVFXを作る事について聞いてみたのですが、やはり気にかかるのはノウハウの部分。
大きな映画を作るパイプラインを知らないことがネックになるという自分と同じ意見を聞けました。
ただ、その部分は、インドや中国も同じではないかと思いますが、違いは何でしょうね。
低賃金を強みに、ハリウッドからの指示に従い、ロトや、マッチムーブ、トラッキングといった部分や、仕様書に従ったプラグインやソフト開発を続けてきて、そういった中から経験を積み、ちゃんとしたVFXが作れるようになってきているのかもしれません。
そういった国はこれから先、ハリウッド映画のVFX産業にどこまで食い込んでくるのでしょうか?
日本はすでに賃金の高さから同じルートをたどることは出来ません。
そうなると、やはりすでにノウハウをもったアニメーションに、ハリウッドの売り込み手法を掛け合わせる方法(GONZOがアフロサムライでとった手法)が一番良いのかもしれません。
後は、そこにCGを食い込ませていくことが関の山でVFXを作る事は夢のまた夢なのでしょうか...。

  

電子立国 日本の自叙伝  第1回 新・石器時代

電子立国 日本の自叙伝  第1回 新・石器時代~驚異の半導体産業~
Part 1
Part 2
Part 3
Part 4
Part 5
Part 6
Part 7


日本の群像 「極小コンピューター 技術者たちの攻防」 試作TRONがみれる。


新 電子立国 ファミコン


新 電子立国「ビデオゲーム」



新 電子立国「時代を変えたパソコンソフト」表計算ソフト
Part 1
Part 2
AppleII!!
スティーブジョブスも若い!


チャールズ・バベッジと階差機関
図面と実際に動作している様子が写っています。
もし、当時完成していたらスチームパンクのように蒸気コンピュータが活躍していたかもしれません。
そうなると、初期のコンピュータは、違う歴史をたどっていたかもしれませんし、もしかしたら発達が送れていたかもしれません。
それにしても、動作する姿が美しいです。


Computer History Museum
シリコン・バレーにあるのだとか。
もしGCがとれたら行ってみたいと思います。



Melをやる時間もなく、英語記事の翻訳も時間を割けないので、メモがわりのリンク記事ばかり続いてます。
ただ、コンピュータやソフト、ハードについての歴史を知るのは悪くないと思います。


検索しているときにみつけた「
懐かしかったのでついでに。

なんとなくポンパの汽車は見に行ったように思います。
でもたぶん、4歳のころなのでほとんど記憶にない。
あのカラフルな客車、探せば写真が見つかるかも。
先頭の機関車は見たような気もするし、見てなかったような気もするし。
人形はいろんな電気屋さんの店頭でよく見かけました。
http://www2.fctv.ne.jp/~take21/ponpa.htm
ポンパ人形
http://www.kaba-do.com/kabado/ponpa/ponpa.htm
ポンパ号
http://www.asahi-net.or.jp/~fd6k-sdok/sl08/slsyasinntenn8.html
http://ycp.jp/!jnr_kinki/j_ponpa01.htm

  

2010年1月18日月曜日

プロフェッショナル 仕事の流儀 井上雄彦

プロフェッショナル 仕事の流儀 井上雄彦 (Youtube)
Part1
Part2
Part3


またまた同い年...orz

NHKスペシャル 第2回 日本アニメ vs ハリウッド

メモ(濃青文字は自分のコメント)

以下のYoutubeへのリンクは、動画が削除されたため、現在見ることはできません。

日本アニメ vs ハリウッド part 1/6
ハリウッドの作った全世界のネットワークというのは強大
売るためにわかりやすく変えようとするアメリカ
作り手の思いを大切にする日本
良い原作を見つけることがヒット映画を作るカギ。
アメコミからは最近新しいキャラクタが生まれていません。
ハリウッドは今、新しいキャラクタを必要としています。
アヴィアラド氏が注目したのは日本のアニメやマンガ
日本の漫画は年間売り上げ12億冊という世界一の巨大市場
子供だけでなく大人も楽しめる作品作りが積み重ねられてきました。
題材やストーリーも多岐にわたり実写映画の素材になりやすい物がたくさんあると思います。
アメリカでも日本の漫画の売り上げが、この5年で三倍に増加
ヒットするという保障が欲しいのです。
映画産業にとっては、もうかる可能性が高いことがもっとも重要です。
その点、日本の漫画にはすでにファンがたくさんいますからヒットは確実です。


日本アニメ vs ハリウッド part 2/6
一つ気がかりなことがありましたアメリカ側がどれだけ原作を尊重してくれるかと言うことです。
大人っぽい表情のアトムを提案したアメリカ側のバワーズ監督は、事前にマーケット調査をしていました。
欧米の子供達は自分より少し年上のキャラクタが出る映画を見たがります。
大学時代にマーケティングについては勉強しましたが、個人的にはその結果を過信しすぎるのはどうかと思います。
数字やグラフになると説得力があるのですが、どこかに落とし穴がひそんでします。


日本アニメ vs ハリウッド part 3/6
アメリカのアニメは動きで見せるのが今に続く特徴です。
フルアニメーションで作る時間的な余裕もありませんでした。
そのかわりズームインやわざと絵を止めるといった工夫で感情の動きを表現しました。
競争が激しくなり、ストーリー性に磨きがかけられました。
題材も次々新しい物が開拓されていきました。
動きではなく、ストーリーで見せる。
手塚治虫が生み出した手法は、日本アニメの伝統となり評価の高い作品を生み出し続ける原動力になりました。
これは脚本やストーリーボードの作業領域に似ているように思う。
映画でいうと、本筋を決める部分で長年競争してきているので、日本のアニメや漫画は洗練されていると言えるのではないだろうか。この点はやはりアメリカに勝っていると思う。


日本アニメ vs ハリウッド part 4/6
ゴンゾ:アメリカに売るためのアニメ「アフロ侍」を制作
二年ほど前からテレビのアニメ放送枠が減少。
制作本数は半分近くに減っています。
このまま国内向けのアニメだけを制作していては将来は厳しい。
10年後20年後にはあっという間に置いて行かれてしまう。
しかもその原理を他人に渡してしまったら、それこそ買収されて
元は日本だったけど、結局もうけていたのは海外の人だったとなっちゃうわけですよ。
石川さんはアメリカで売れる作品にするため徹底してハリウッド流の手法を取り入れることにしました。
まずは話題作り。サミュエルLジャクソンの起用。
声の収録を先に行った。


日本アニメ vs ハリウッド part 5/6

多用な人種が暮らすアメリカでは誰にでもわかりやすい表現が求められます。
世界で売っていくことをもっと意識しなければならないのです。
日本の文化を描くのは良いですが、わかりやすく説明することがとても大切です。
売ることにあくまでこだわるアメリカ側、一緒に仕事をする日本側にはこれまで経験したことのない手間とストレスがかかります。
やりとりをしてお互いを理解して変えて行かなきゃいけないという所のエネルギーは多分、国内で作る物の10倍ぐらい。
ハリウッドで通用するものになってなかったら、おそらく世界には通用していかないというか、世界の土俵には持って行けないと思うんですね。
そういう意味で行くと、そこはもう必要悪かなと思ってやっているというのが正直なところです。
日本では普通3種類を使いまわしますが、アメリカではよりなめらかな口の動きが、好まれます。
世界で売れる作品作りに取り組みました。


日本アニメ vs ハリウッド part 6/6
Luさんに採用によって売り上げが二割ほど増えるとアメリカ側のプロデューサーが試算しました。
後から変わるというのが多すぎる。え、きまったんじゃないの?って
気持ちはよ~くわかります。実際こういった変更は同じアメリカ人同士でも嫌な思いをすることには代りありません。単に文化の違い等だけではなく、ハリウッドでの映像製作における、週間のような物でしょうか。

しかし石川さんは、日本のアニメがグローバルに展開するためには乗り越えなければ行けない試練だと考えています。
ハリウッドとつきあって一番わかったことは、彼らの作っているしくみというのは、どうやったら一番、ユーザー、いろんな国の人達が、世界中で、自分が見えないところで住んでいる人達が、よろこんでみてくれるんだろうか?と
それがひいては大きな売り上げに綱がるのかと、ということにすべてが向いているんですね。
そういうノウハウが日本のクリエイターの人達、あるいは、これからそだっていくプロデューサーの人達に貯まっていくことで、
本当に日本のクリエティブは世界中の人が認めて、ハリウッドの人も認めているすばらしいものがあるので、それがもっと世の中に出ていくことになるんじゃないかなと希望しているんですけれども。

顔のデザインを巡る衝突から半年あまり、アトムの顔や体に動きを付ける作業が始まりCGの製作が本格化していました。


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この石川社長、よくわかってますね。
先見性というよりも、事実に即して足りない物をどこからどうやって手に入れるべきかを知っているというか、行動によりそれを実現する力といったほうがいいのでしょうか。すばらしいです。
どんな人なのか興味が出てきたので、少し調べてみました。

1967年生まれ。東京大学理学系大学院修士過程修了後、
1991年株式会社ボストンコンサルティング入社
1995年、欧州経営大学院MBA取得。
1999 年株式会社ディジメーション代表取締役に就任後、
2000年株式会社ゴンゾ・ディジメーション・ホールディング(GDH)設立。映像産業振興機構(VIPO)理事。

同い年...orz

ゴンゾ事業持ち株会社・GDHの石川社長に聞く、日本のコンテンツ産業の未来(マイコミジャーナル)
残念ながら、これらの分野においても、ビジネスとしては発展途上にあるというのが現状ではないでしょうか。

2010年――ネットが次なる進化を遂げるその年に、コンテンツ業界で世界を獲るために。
宇宙物理学の研究所から一転、経営コンサルティング業界へ

GREEキャリア 第15回 株式会社GDH 代表取締役社長 石川 真一郎氏
「理論体系がまだ完成していないところなら勝ち目がある」

2010年1月17日日曜日

ジョン・ヒューズ氏 直撃インタビュー など

前にも取り上げたかもしれませんが、ブロスタ.tvより
R&Hのジョン・ヒューズ氏 直撃インタビュー
ちょっと気に掛かったところをメモ
●すばらしい想像力に加え、その人が元々持っている能力また技術的能力が必要とされます。
●芸術性のない技術は何の意味もない。
●働き者でモラルや倫理基準がしっかりして協力できる人
●芸術的なトレーニングを積まなくてはいけません。

DisneyのPtex

UVに依存しないテクスチャーマッピングということで、以前から注目していましたが、コードがリリースされたようです。
といってもすぐに利益が得られると言うことではなく、これを利用してシステムが作れるところでないと、今のところは難しいようです。

* little things of mine *で詳しいことが書かれていますが、やはり開発力のない弱小プロダクションでは、ますお氏の言われるようにZBrushやBodyPaintが対応してくれるのを待つしかないですね。

ただ、ZBrushが対応したとしてもMentalRayを使ってレンダリングするにはMentalRayも対応していないとできないということになりますよね??

 

リアルタイムレンダリング

以前からGPUアクセラレーションについて触れてきましたが、
思っていた以上に業界の変化は早いようで、GPUを利用したリアルタイムレンダリングソフトは、すでに販売されているものもあり(しかもそれほど高くない)、今年前半には他からも発売予定となっています。
おそらく2010年中~2011年前半にはレンダリングに関しては、一通りの選択肢が出そろっていそうです。
2011年後半~2012年にはバグフィックスもすすみ、いよいよ本格的に採用しないところは取り残されるのではないかと懸念してしまいます。


Arion(Comming soon)
fryrenderをGPU+CPU+LAN(LAN上にある他のコンピュータのGPUとCPU)でアクセラレートするArion
fryrender v1.5マスターパッケージは795ユーロ(約$1142)(Arion別売)
(情報元:スギログ


Octane render(2010年2月リリース予定、Win版Demoバージョン利用可能)
GPUベースレンダリング
CUDAサポートのビデオカードで動作(例:Geforce GTX 260 )
価格:先行販売価格99ユーロ(約142ドル)、販売価格199ユーロ(約285ドル)


V-ray RT(Siggraph2009)
OpenCL対応版でのリリース予定


pentaRay(In House)
WETA+Nvidia共同製作した演算処理エンジン
(情報元:succhin。


Fully Ball (販売中)
Real Time GPU レンダリング
Dynamicヘアをサポート
デモの音楽が軽快でいいですね。
パス分けのレンダリングができるなら、TV程度であれば、これで行けそう。
最上位クラスのMasterで$2200、最下位クラスのLightは$490


Brazil v2 RT + Caustic(Siggraph2009)
リアルタイムレイトレースAPI「Caustic GL」を使用(?)
ただし、3dsMax用
BrazilはMaya用のベータは存在すると聞いたことがありますが、この調子だと正式版はでないかもしれませんね。


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高パフォーマンスのGPUカードをもったPCを新たに数台+GPUレンダリングソフトをそろえるのと、今までと同じレンダーファームのパワーアップを図るのとどちらがコストパフォーマンスが高いか?

実際に比較してみないとわからないですが、個人的な印象から考えると、HD-TV程度のクオリティーで、3~4人で制作する環境なら、やっぱりGPUリアルタイムのほうが良いような気がする。
単純にレンダーファームの時間というよりもやはり、トライ&エラーの時間を節約できるので、全体の製作スピードを上げることが出来るのではないかと思います。

  

2010年1月16日土曜日

AcombeeComのチュートリアル日本語化署名

総署名数 721件 おめでとうございます!!

第1弾はどんなものが翻訳されるのか今から楽しみです。

日本のCG業界にすこし光がさしてきましたね。

第1弾署名募集の終了に伴い、このブログの署名活動用バナーも終わりとさせていただきます。

  

視線

これは、ロジャーラビット(1988)のアニメーション監督:リチャード・ウィリアムスがアニメーション・デパートメントの全アーティスト向けに送ったメモだそうです。(情報元: Letters of Note


------------以下 翻訳----------------------------
1987年8月

Memo To
全アニメーター
全アシスタント
その間にいる人全て

[視線]
大きな問題が我々の前に飛び出してきた...

アニメキャラと実写の俳優との間の視線は
信じられないほど重要であることが判明しつつあります。
(メリーポピンズがこの点に関してひどいことは驚きに値しない)

もしアニメの人物が実写俳優の視線から彼自身を外してしまうと、
すべてのトリックは台無しとなってしまう。

たった2~3フレームの間違いはイリュージョンを吹き飛ばすのに十分なようです。

これは、明らかにぶち当たったことのない問題であり、過去に正しく解決されておらず、我々がそれをしなくてはならないことです。

特別な注意をはらいましょう。

Dick

------------翻訳 おわり----------------------------


いまではフォトリアルなCGキャラが使われるようになって、当たり前になった事柄ですが、当時は実写とのアニメをうまくマッチさせることなどは確かに無かった時代。
ロジャーラビットを見たときには両者が同じ空間に存在しているように感じました。

ロジャーラビットはすべて手描きだったはずですから、ちょっとしたカメラの視差や位置もすべてアニメーターがちゃんと描く必要があり、気遣いは相当のものだったと思います。

また、「ほんの2~3フレームがイリュージョンを吹き飛ばすのに十分」という言葉は、「アニメ」、「視線」という事柄に限らず現在のフォトリアルCG合成全般に言えることだと思いました。


リチャード・ウィリアムスはアニメーターズ・サバイバルキットという本を書いていますが、その中で新人アニメータ(だったかな?)が熟練アニメータにどん な音楽を聴くのか質問するというマンガがあったと思います。
熟練アニメータは大声で「(集中しなくてはいけない仕事なのに)音楽を聞くだと!」とどなりま す。

自分は、耳を圧迫するのと、作られた音(ヘッドフォンの音)があまり好きでないので、CGやっているときには、音楽は聴かないのですが、たまに聞くとたしかに集中力が妨げられてイライラすることがあります。


  

2010年1月15日金曜日

Houdini感想

Houdiniを勉強し始めたことはお伝えしましたが、使ってみてその便利さと可能性に驚きました。

まだノードを少し触った程度ですが、
アトリビュートを追加すればインターフェイス(正確にはコントロール)が自動的に追加される。(スクリプト不要)
このため、TDが作成してアーティストに渡すのも簡単にできる。

また全体に影響を及ぼす、ネットワークの低いレベルに手を入れてことが簡単にできるので、エフェクトには向いているということがわかったように思います。
Mayaだとやり直すときには、すべて構築方法を考え直す必要がありますが、Houdiniだと気になるところだけに手を加えることが簡単にできます。

これならアーティストの教育もたやすいので、エフェクトに人材が沢山ひつようなところで、Houdiniが使われるのもわかるような気がします。
まだ、レンダリング面はテストしてないのですが、小さなプロダクションでマントラがどれぐらいの力を発揮してくれるか気になるところです。

使っていて気がつきましたが、Houdiniのインターフェイスのコマンド群はMayaと較べて非常に少なく、File, Edit Render, Windows, Helpだけです。
ここからもHoudiniは、オペレータ(ノード)ですべて処理して、コマンドを使わないという設計思想がわかります。



ただモデリングのように後戻りする必要がないものに関してはMayaが使いやすい面はあると思います。
DDでは、モデリングにMayaを使っているという事情がわかりました。
プロシージャルな面を持つモデリングは、Houdiniが後で変更するのも楽でしょうね。

こんな感じで、Houdiniの良さにはまりそうですが、Melスクリプトの勉強は、まだまだやめません
Houdiniを使う事で、コンピュータのプロシージャルな面が理解しやすくなるので、Melスクリプトを作るときのアイデアにもなり、もっとMelが使いやすくなりそうです。
 

2010年1月14日木曜日

アクセス数 1000件突破

CGトラッキングさんとこでとりあげられた直後に、白石運送さんで取り上げられてアクセス数が倍増したようです。

まぁ、広告もだしていないので、アクセス数が上がったからと言って何かよくなるわけでもないのですがw
それでも、こんなマイナーな内容のブログに感心を持ってくれる人がいるということは嬉しいことです。


ただし、ずっと読んでいただいている方は、お気づきかと思いますが、やはり意識的なプレッシャーはあるので、徐々に文体などは変わってきています。

やはり多くの人に対して情報を発信している以上、ある程度の責任はでてきますし、
読んでいる人を意識し始めたので、文章も読みやすくを心がけるようになりました。

まぁ1000件突破は、まぐれなので、そのうちいつもの数に落ち着くと思いますが、これからも宜しくお願いします。

  

イギリス経済の現状はどうなっているのか?

税優遇措置を日本で採用してハリウッドVFXの仕事を取り込むというプランは、物価や経費が日本とロンドンで同じか、ロンドンのほうが高いという仮定に基づいている

しかし、世界金融危機後により、ポンドの価値は下がり、日本が世界一物価が高い国としてリストされるアンケート結果もある。(参照:あゆみ野四季の道

経済に対する以前の考え方はあてはまらない。

現状どうなっているのか少しだけ調べてみた。




Yahoo知恵袋
ロンドンの物価ってどんな感じでしょうか? 高いですか?また、今の季節の気候、(2009/7/2)

イギリスの物価 ネットでイギリスの物価を検索すると「高い!」という悲鳴ばかり(2009/12/16)

為替が円高になっても、ロンドンの物価は高いままですか。(2009/12/9)


ここ十数年のイギリスの物価上昇(08/07/09 03:12)

英ポンドチャート(毎日更新)

東京vsロンドン 物価対決(2009年 3月 23日)

ロンドン×東京 物価比較(2009.08.23)

イギリスの物価、文化、生活、あれこれ(2009-12-13)



結論として、以上の情報からは何もいえない。

まず時代的変化を考えず、イギリスと日本経済の比較として、
●平均給料は日本と同じ、ただし所得格差がはげしい。(アメリカと同じ)
●生活費は、高い面と安い面があり、その格差は日本よりは大きい。
●外食は高い(そのため旅行者の印象は「高い」となりやすい)
●自炊など工夫すれば、なんとかなるが、日本とは異なる工夫が必要。(異なる販売マーケティング)
(食事は高いが食材は安い)

サブプライム後は、日本のほうが高いという意見も見られる。

個人的な感想としては、アメリカの日常生活と似ている面もあり、アメリカの平均世帯収入とその生活レベル、そして企業のあり方も似ているのではないかと思う。
また、アメリカは、物価が高くても食材など、地元で生産可能な物はかなり安い、イギリスでも同様の社会形態のように見える。

そう考えると、生活に必要なものは、現状ではポンド安も関係して日本の方が、やや高いのではないかと思う。

上記はほとんどが、最終消費者に関係する物価なので、企業を対象とすると多少違うだろうし、
職種によって物価の影響力も異なるだろうから一概に結論づけることは出来ない。

ただ一般生活者のレベルを知ることで、企業の状態を知ることは出来る。
どこの国でも同じだが、消費者がいなくては企業は成り立たない。
しかし企業は利益をとことんまで追究する。
結果として、平均的所得の世帯は生かさず殺さずの生活を強いられることになる。

ここまでの調査結果は、今回のプランにとって一見、否定的な結果のようにも見えるが、実際の所、判断できるだけの材料は得られなかった。

職種によっても違うし、日本とアメリカの同種企業も比較する必要があり、完全に否定されているわけではない。

そのあたりは、経営/経済に関する知識も必要なので、徐々に勉強していきたい。

  

3Dカメラの視差調整機構

文章ではちょくちょくみかけた3Dカメラの視差調整のしくみを動画でみせています。



 

2010年1月13日水曜日

Houdiniブログ始めました

といっても自分用のメモです。

就職活動の対象を広げるために必要と思い、Houdiniの勉強を始めました。
勉強したことをブログに書き留めています。

検索エンジン向けの公開はしていません。
とりあえず、左側の<リンク>の中には、いれておきました。
見たい人は探してみて下さい。

内容はかなり初歩的な物なのであまりおもしろくないと思います。 
 
 

日本でハリウッドVFXを製作:経済産業省へ意見提出

以前、「税優遇措置」について調査し、そこから見え隠れする現状と、世界中企業が自国から参加できるようになったこの市場(ハリウッド映画製作)に日本が食い込めないかを考えてみました。
そこで重要なのは、政府の支援、特に税優遇措置だと、自分なりに結論づけました。

そして今日、「経産省 3DCGの制作者育成へ 日本アニメ 地盤沈下に危機感(情報元:白石運送)」を読んで、日本政府のどこがCG業界を支援できるのか、そしてその発展を援助できるのがどこにあるのかわかりました!


あとは行動を起こすだけと思い、以下の内容のメールを経済産業省へ送りました。
まぁちゃんと受け止めら得るかどうかはわかりませんし、返事も来るとは思いませんが、少しでも担当者の注意を引くことができればと思います。

そもそも、理論の根幹にある「税優遇措置」がどれほど効果的かはわかりません。
裏が完全には取れていないので机上の理論ですが、とにかく行動は必要と思います。
税優遇措置も海外の仕事に限れば、損はしないだろうと思いますし。

もっと多くの現場の意見、判断材料があれば経済産業省も真剣に考え始めるかもしれません。

もし、賛同していただける方、経済産業省へあなたの意見を提出してみませんか?

メール提出は産業省のHPから
ご意見・お問合せ
(InternetExplolerでないと送れませんでした。)


学生のころ、制作中に聴いていた曲が「We Will Rock You」。
他の生徒、学校全体に対してそしてハリウッドプロダクションへチャレンジするという意気込みをもってとりくみました。
そしてそれは成功し文字通りの結果がでました。

今度は、ハリウッドに対して、世界に対して  We Will Rock You です。



---------メール内容 始まり-------------------------------
「CG業界に対する支援と日本でのハリウッド映画の製作について」

私はハリウッドにてTV、映画向けの視覚効果(コンピュータ・グラフィックス)の仕事をしています。
(自分のサイトのURL記載)

ここに、国内の視覚効果業界への支援と税優遇措置をお願いしたくご提案したいと思います。

最近、ここハリウッドでも、CGの仕事は、カナダやロンドンへ流出し減少傾向です。
大きな要因は、カナダやロンドン政府のとる税金と映画製作への優遇措置です。
ハリウッドでは、税優遇措置のメリットに数年前から着目し、今では海外発注はあたりまえです。
硬貨価値が高いロンドンでさえ、向こう3年分の仕事が確保できるほどで、その効果は馬鹿に出来ません。
コンピュータ技術は熟成し、ハリウッド映画は今や世界中の会社が参加して作っています。

一方、ハリウッド最先端では、日本人が重要なポジションについていることが増え、日本人に対する評価も高いものです。
しかしながら国内での活躍の場が無いため、海外へ進出していくことになります。
カナダでは同じ問題に早くからとりくみ解決しただけでなく国内市場を活性化し多大な経済効果を上げています。
日本は潜在的な力を持っており、この市場で十分な競争力を持つことが出来ます。
単価の安いインドや中国もこの市場に入ってきており、競争に勝つためには、早期の行動と、ノウハウの集積が必要です。

詳しいことは私のブログをご覧下さい。
http://shikatanaku.blogspot.com/2010/01/blog-post_13.html

●経済効果
ハリウッド映画はCGに使われる費用も大きいので馬鹿にできません。
●ハリウッド映画のノウハウを手に入れられる。
技術をより生かし、将来の仕事を確保するためには不可欠です。
イギリスはそれを手に入れ、カナダもそれを手にしつつあります。
●重要な人材流出の歯止め
日本のすぐれた人材は、ハリウッド映画の製作を目指し海外へ流出しています。
●国内のCG業界(製作会社、学校)の活性化。

<実現のために必要な事>
●日本国内で、ハリウッドレベルの質をもったコンピュータグラフィックスを作れるようにする。
国内の人材育成に加えて、海外から経験者を呼び戻す/よびよせてノウハウを手に入れる必要があります。
●税金と制作に関する優遇措置。
コスト削減できなければ、いくら高い技術があっても駄目なことは現状のハリウッドをみればわかります。
------------メール内容 終わり----------------------------

 (2010年2月4日 追記)
税優遇措置とは(まとめ)
経産省への意見提出について補足 
(2010年2月27日 追記)
:経産省のアイディアボックスへ投稿しました。
経産省のアイデアボックスへの投票、コメントのおねがい

税優遇措置とは(まとめ)

ハリウッドのVFX市場を脅かす諸外国のCGプロダクション。
イギリスやカナダのとる、税優遇措置とは何か?
そして日本人のもつ高いポテンシャルを、日本の市場の活性化に生かすにはどうすればよいかを考え、過去4回に渡って、連載しました。
以下はその記事へのリンクです。

税優遇措置とは(1)
税優遇措置とは(2)
税優遇措置とは(3): 日本でVFX
税優遇措置とは(4): 日本でVFX、実現に向けて

  

2010年1月12日火曜日

自作3Dプリンタ

いつのまにか1000ドル以下で3Dプリンタが手に出来るようになってたんですね。

CupCake CNC Kit
http://store.makerbot.com/
ABSが使えるのは良いですね。

CupCake CNCを作る -- Part 1: 序章と経緯
CupCake CNCを作る -- Part 2: 箱から出す

MakerBot CNC - カップケーキでもウサギでも何でもござれ
しかし、この作例をみると精度は今一(というか、今二、今三ぐらい)のような気が。


水星工房(自作レポート)


その他の自作3Dプリンタ。
RepRap
Rapmn Pro

2010年1月11日月曜日

「スプライト」にまつわる疑問

はじめてパーティクルシステムのスプライト機能を耳にしたとき、昔持っていたFM-7のスプライト機能を思い出した。
それ以来、スプライトと聞く度に頭の片隅で「FM-7のスプライトと同じなのか違うのか?」というかすかな疑問がつきまとっている。

あとは、飲み物の「スプライト」




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(1)スプライト(妖精)

Wikipediaによると、「スプライト」とは以下の意味を持つ。
ヨーロッパの民間伝承における伝説の生物。
妖精の一種とされるが、時には亡霊のことを指す場合もある。
また、風の精霊とされシルフと同一視されたり、水の精霊とされることも。
名前の語源はラテン語の「spiritus」から。

英語版Wikipediaには以下のように説明されている。
「Spirit」という単語の代りに使われた。
15世紀以来「亡霊」の意味で使われ、エリザベス朝時代からは、さらに広くフェアリーやエルフといった伝説的なクリーチャーに使われた。

他のサイトなども同様の定義です。
妖精、空気の精や海の精の総称。一般的に地下の妖精、精霊はこれに含まれない。
(参照:Fantapedia~幻想大事典

スプライトは、これらフェアリーやピクシーなどを含む妖精の総称として使われます。
語源はラテン語で精神を意味する「スピリタス(Spiritus)」です。
このスピリタスからの派生語として、他にはケルトの妖精「スプリガン(Spriggan)」などもあります。 (参照:Tiny Tales


語源のラテン語のspiritusには以下のような意味がある。
spiritus 男性
1. 呼吸。
2. 微風。
3. 精神、霊、霊感。
4. 自負。
5. アルコール、酒精。


まとめると、元々、魂や霊を意味するSpritから派生して、妖精などを示す言葉として定着したということですね。


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(2)スプライト(炭酸飲料)

では炭酸飲料のスプライトはどうか?
これも語源は上記の妖精を意味する「スプライト」からとられていました。

Wikipedia
スプライトという名前は元気という意味のSpiritと、妖精という意味のSpriteから来ている。




ボトルやロゴのデザインに、妖精をイメージする物はないように思います。
(参照:昭和の時代に消滅した・・・スプライト1リットル瓶

YouTubeにあったこのCMを見ると、英語圏の人には、両方(飲み物と妖精)の意味に親しみを持っていることがわかります。



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(3)スプライト(コンピュータ)

コンピュータで使われるスプライトは、まだ3Dが存在しないころのゲームには無くてはならない技術だった。
FM-7発売当時、ライバル期には搭載されていない機能(と聞いた)で、FM-7ではゲームを作るのに向いていると言われた。

初期のファミコンなどで、スーパーマリオなどの自由に画面内を移動するキャラクタを、よくみているとキャラクタの周りに四角い枠がみえることがあった。(特に処理が重いとき)
これがスプライトである。
キャラクター自体は小さなセル画にかかれたようなもので、その位置を移動してキャラが動いたようにみせていた。
そこに表示される、ドット絵自体は動かす必要がないか、その場で走っているようなアクションをアニメートしていれば良い。

実際には32x32、64x64ピクセルなどの正方形をしていた。
背景にかさねてもキャラのない部分はうまく処理されて背景が透けて見える、これがスプライト機能の利点であった。
スプライト画像の見本:Sprite City 0

この機能は、画面表示における映像の情報を記憶しているビデオRAMとは別に、多数の小さな画像を用意しておき、画面上の任意の位置(1ピクセル単位で指定可能)にハードウェアで合成して表示する物である。
Wikipedia


スプライトとは、ゲーム背景とは別に動く画像を指す言葉です。
たとえば、RPGのキャラクター、ブロック崩しのブロック、ボール、シューティングの飛行機、ミサイル、爆弾などは全部スプライトです。(参照:スプライトの使い方


スプライト 【sprite】 [名]
ドット絵でキャラクタ等を動かすために、背景の上に重ねる画面。
次世代機が発売されるまでは、スプライトをどれだけ1画面に表示できるかでそのハードの性能を問われていたが、3DCGが全盛になるとそれがポリゴンに取って替わられた。
(参照:ゲーム業界用語辞典


ゲームなどで多用される画像処理の1つに「スプライト」処理があります。
このように描画内容の一部を変更したり、画像を部品化したりして、データを効率よく用いる際に使用される技術がスプライトです。
スプライトは、1画面の絵を構成する要素を複数の細かい部品(画像)にし、それらを画面上の任意の位置で合成して、表示する技術です。
(参照:スプライトアニメーションはゲーム開発の超基本


これまでの経緯でわかるように、これも語源は「妖精」の意味の「スプライト」である。

ブログ: 英語の時間 - へっぽこVersion 「"pamper"、"sprite"とはどういう意味か?
実はこちらも同じ語源で、画面上を自由に動き回るグラフィックスを「妖精」になぞらえたものと言われています。


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(4)スプライト(パーティクル)

パーティクルで使われるスプライトですが、英語版Wikipediaの「スプライト」に詳しく書かれています。

現在ではスプライトは、3Dシーン内の特別なプレーン上にマップされた一部が透明の2Dアニメーションとして言及されることが多い。
テクスチャーマップと違い、スプライトのプレーンはカメラから伸びる軸に対し、いつも垂直をなしている。
イメージは、パースペクティブをシミュレートするためにスケールすることができ、2D面で回転し、他のオブジェクトにオーバーラップしたり、隠れたりすることが出来るが、たった一つの角度からしか見ることができない。
このレンダリング手法は、ビルボーディングともよばれる。

スプライトは以下のような時に効果的な錯覚を生み出します。

*スプライト内のイメージは、すでに3Dオブジェクトを再現した物である。
*アニメーションがコンスタントに変化しているか、回転を再現している。
*スプライトが短い時間しか存在しない。
*再現されたオブジェクトは、沢山の一般的なアングルからの見た目が似ている。(球状のようなもの)
*閲覧者から見て、再現されたオブジェクトは一つのパースペクティブだけを持つ。(小さな草や、葉っぱなど)

錯覚がうまく機能するとき、閲覧者はスプライトが平面であり、いつも自分の方を向いていることに気がつきません。
スプライトは火や、煙、または小さなオブジェクトや小さな植物(草の葉っぱのような)、特別なシンボル(「1-Up」のような)のような現象を再現するのに使われます。



上記にある「ビルボーディング」とは、道路沿いにある「広告掲示板」のことで、運転者に直面するように置かれること。

msdnのDirectXデベロッパーセンターのページには以下のように説明されている。
3D シーンを作成するとき、2D オブジェクトを 3D オブジェクトであるかのように表示することによってパフォーマンスを向上できることがある。この考え方が、ビルボード処理技術の基になっている。

通常の意味でのビルボードは、道路沿いの広告のことである。
Microsoft® Direct3D® アプリケーションでは、矩形ソリッドを定義してテクスチャを適用することで、このようなビルボードを簡単に作成およびレンダリングできる。
3D グラフィックスでの特殊な意味でのビルボードは、これを拡張したものである。
この意味でのビルボード処理の目的は、2D オブジェクトを 3D オブジェクトのように見せることである。

この手法では、オブジェクトのイメージを保持するテクスチャを矩形プリミティブに適用する。
このプリミティブは、正面が常にユーザーの方を向くように回転される。
このオブジェクトの画像は矩形でなくても問題ない。
ビルボードの部分を透明にして、表示したくないビルボード画像の部分を不可視にすることができる。

多くのゲームでは、アニメーションしたスプライトにビルボード処理を行っている。
たとえば、ユーザーが 3D の迷路を移動するとき、収集できる武器や褒美が表示される。
これらは、矩形プリミティブにテクスチャを適用した典型的な 2D 画像である。
ビルボード処理は、ゲームで木・潅木・雲の画像をレンダリングするために使われることが多い。

ビルボードに画像を適用するときは、最初に、正面がユーザーの方を向くように矩形プリミティブを回転しなければならない。
次に、このプリミティブを配置場所に平行移動しなければならない。
その後、このプリミティブにテクスチャを適用できる。

ビルボード処理は、対称的なオブジェクト、特に垂直軸に対して対称的なオブジェクトの処理に最適である。
また、ビルボード処理には、視点の高さがあまり上がらないことが必要である。
ユーザーがビルボードを上から見ることが許されている場合、そのオブジェクトが 3D ではなく 2D であることがすぐにわかってしまう。


上記のことから、スプライトの特徴をまとめると
●四角形
●2Dイメージである
●移動できる
●透明な部分をもっている。

パーティクルシステム(3D)においては以下の特徴も持つ。
●常にカメラ方向を向く

パーティクル・エクスプレッションを作るときの思考手順(2)

エントリ「パーティクル・エクスプレッションを作るときの思考手順」にて、エクスプレッションを作成するときに考えるべき着目点その順序を考えてみましたが、

あとで考えてみると初心者には、これでもしっくり来ない部分がありました。
まるっきりMayaが初めてでパーティクルも始めたばかりの人には理解できない部分がありました。

それは、「(1)パーティクル誕生時と消滅時の状態をどうしたいのかを決める。」の部分ですが、これには、前提となる知識が、もう少し必要な気がしました。


パーティクルのエクスプレッションは何かのアトリビュートを操作するために使われるわけですが、そのアトリビュートを特定するには、自分が何をコントロール使用としているのかを知らなければ特定することも出来ません。


それは表現しようとしている対象をいかにパーティクルシステムで再現するのかという手法に関連があります。

パーティクルは主に、現実の現象を再現するために使われます。
パーティクルシステムは物理の考え方を利用したシステムで、よりリアリティーのある動きと見た目を創り出すことを目的としています。

しかしながら、映像製作の現場で求められるのは
「正確な物理現象の再現」ではなく
「信じられる物理現象の再現」=「リアリティーのある映像」です。
多くの場合、目的は監督が「望む映像を創る」ことです。


実作業では、正確な物理現象に従って再現しても、望む映像が作れるとは限りません。
むしろ、そうでないことのほうが多いです。
タイミングや、スピード、形状が同じでもカメラの動きやアングルによって見た目も変わります。
現実のものを撮影してもそうなることはあり、「現実=望む映像」ではありません。

そのためには、現実の現象を再現する意外に、より望む映像に近づけるための努力が必要なことがわかります。



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(1)CGでは、正確な手法だけを追究することはない。

正確な物理現象だけを追究することは、
1)生み出される「動き」や「見た目」を直接コントロールすることが複雑で難しくなる。
2)計算時間が膨大になる。現実のスケジュールや機材に見合わない。
という問題が生じます。

いくら機材や人材を沢山、確保できても、まともに組み合っていては一つのショットを完成させることも怪しくなります。

例えば、正確な「雲」の見た目を作ろうとすれば地球シミュレーションのような大規模なシステムが必要になるわけですが、映画などで必要としているのは見た目だけです。
極端な話、2Dの絵でも問題ないわけで、絵であれば色合いや、形も簡単に変更できます。
3Dのシミュレーションはこの両者の間にあるような感じです。

よく大手のプロダクションが複雑で大規模なシステムを開発したことが話題になります。
「より」正確な物理現象を参考にしたことが書かれていたりしますが、これも「程度の違い」だけで、「正確な物理現象を正確に再現すること」を目指しているわけではありません。

「いままでのシステム」では、偽物感があるので「より信じられる物」にするための手段の一つとして「正確な物理現象の考え方」をもう少し取り入れたということです。
システム全体のほんの一部にすぎません。
それ以上に、それらをいかにコントロールしやすくするかに重点が置かれています。


パーティクルではなく、物理シミュレーションのシステムの例ですが、「2012」のシステム開発の話「【倉地紀子のデジタル映像最前線レポート】映画『2012』 CG シミュレーションの新境地(3)」にそれを見ることができます。


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(2)ごまかし=スプライト

ここでパーティクルシステムでの作業について話を戻します。

たとえばパーティクルを使って、「立ち上る煙」を作りたいとします。




「煙が垂直に立ち昇り、上に行くに従って拡散していく。」
そんな映像を作るとします。


これを科学的に分析すると、煙の拡散は、正確には「ブラウン運動」により起こります。
これに温度による空気の対流が加わり、上に昇っていく事になります。
さらに風などにより別方向の動きが加わり、空気の密度の違いや乱気流による複雑な動き画生じてきます。

パーティクルシステムで「ブラウン運動」を再現することは可能でしょうが、それが自分の望む拡散具合を生み出すにはかなりの計算時間と設定の手間が必要となるでしょう。

したがって、プロダクションでは、通常はそのような作り方はしません。


ある程度の「煙粒子の群れ」を空間から切り出した「固まり」として扱い、その固まりの一つ一つをパーティクルに1粒子として扱い、「見た目」と「動き」を考えるようにします。


「固まり」を小さな箱形として切り出す「ボクセル」の考え方(Mayaでは「Fluid」システム)はより正確ですが、かなりの時間を要します。(参照:流体物理シミュレーションの基本的な流れ


そこでもっと簡単な方法として、Mayaのパーティクルでは、以下の手段が用意されており、実際のプロダクションでもよく使われます。 (Mayaのもとからある機能を使う方法の場合)

ボリュームマテリアル」:particle Cloud
見た目の調整が簡単ですが、リアリティーは今ひとつです。
(参照:weblog_hm2STUDIOパーティクル クラウドを使った煙」)

スプライト」:映像のシーケンス・イメージ、もしくは固定イメージ
実際の煙の映像を使う事ができるので腕次第で、よりリアルな物を作る事ができます。



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(3)スプライトの利用から生じる弊害

ここではよく使われる「スプライト」を考えてみます。

まず、前回の考え方に従って、パーティクル単体を考えます。
デフォルトの設定では、「透明度」と「サイズ」がすべてのパーティクルにおいて、同じです。

これでは火元から発生した煙とはるか上空の煙の見た目がまったく同じになり、煙で出来た柱か、チューブのように見えます。
フィールドなどを使って苦労して拡散したとしても、綿の固まりが散らばっていくようにしか見えません。

これは「スプライト」という手段を「煙」に使う際に生じる弊害です。


冒頭で述べた、「(1)パーティクル誕生時と消滅時の状態をどうしたいのかを決める。」に関して考えてみます。

パーティクル個々の「見た目」は、再現したいものによって様々な手法ととることができます。

「状態」というのは「動き」であり「見た目」でもあるのですが、「動き」関する物はほぼ同じ手法を用いることができますが、「見た目」はその手法が様々なので、コントロールする手段もそれに応じていろいろな方法が必要となってきます。


他のソフトは知りませんが、Mayaのパーティクルでリアルな物を作ろうとしたら、それに関係する不可欠な知識やテクニック、そしてスクリプティングの技術がなければできることは限定されてしまいます。


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(4)エクスプレッションの出番

さて「煙」を再現するに当たり、「スプライト」で作られる「見た目」を調整する必要があります。

ここでエクスプレッションの出番になります。

動きはシミュレーションをそのまま使う事はできるかもしれませんが、「見た目」については、よりこまかな調整が必要となります。

エクスプレッションが「スプライト」というアイデアと「リアリティーのある最終映像」の間にあるこのギャップをうめる手段です。

ここで先日のジェームスキャメロンの言葉を思い出します。
「技術は、いくら新しかろうと、ユニークであろうと、それ自体は世の中において何の価値も存在意義も無い。
新しい、ユニークな技術が世の中において価値や存在意義を生み出すのは、該当技術の使い手(価値創造者)が、該当技術のみが醸成できる問題解決とその先にある感動を信じながら有形無形のモノづくりに命を賭けて打ち込んだ時である」」
(参照リンク:「【NO.2832】3D映像がビジネスを変える」)



それをアーティストである自分の役割と考え、自分でなんとかするか、R&Dなどの開発部門の責任と考え、作りやすいツールを作り出してくれるのを待つのかといった違いは出てきますが、何かしなくてはそのままでは、何も生み出されません。
もう一押し必要です。



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(5)スプライトを利用するときの、エクスプレッションを考える

さて「スプライトを使って煙を作る」場合には、
「(1)パーティクル誕生時と消滅時の状態をどうしたいのかを決める。」
において、パーティクルの粒子の状態で、考えることは


実際の煙との違いを考える必要がある。
目に見えないほどの細かな動きは別として、

まず実際の煙の様子を観察してみると以下の特徴があります。
●発生時に小さく濃い煙
●消滅時には、大きく広がって薄い煙になり見えなくなる。


これを以下の二つを組み合わせることで創り出します。
●個々のスプライトイメージ
●パーティクル特性の調節


単純に考えると、煙の固まりを空間から切り出した物=スプライトイメージなので、発生時にはそのサイズを小さくし、消滅時には大きくすればよいことがわかります。
また透明度も同じく、発生時には濃く、消滅時には透明になれば良いと言うことになります。

ここではじめて、個々のスプライトを操作するためにつかうべきアトリビュートが「サイズ」と「透明度」であることがわかります。

最初に述べたようにまったくの初心者はスプライトというものがどのようにパーティクルシステムに関連してくるのか知りません。
たとえ、スプライトを使うことは知っていてもどんなアトリビュートを調整していいのかもわかりません。
しかしスプライトが使われている理由をしり、自分がコントロール使用としている対象が何かを冷静に見極めればそのアトリビュートを特定するのは簡単です。



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実際の作業では、もう少し考えるべき事があります。
スプライトイメージは、空間の一部を切り出した物ですが、空間を完全にマス目に区分けした一部ではありません。

使われ方は、個々のスプライトをオーバーラップさせて、全体の煙の形を作り出しています。

そのオーバーラップする部分とオーバーラップしない部分の見え方をどのように整えるかも考える必要があります。

それはパーティクルどうしの拡散や透明度のコントロールだけに止まらず、スプライトイメージがどんなものかによっても異なってきます。

これらを調整することが、個々のアーティストもしくは基本のセットアップを作る開発者の役割となってきます。


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また「煙」すべてが全て同じ手法で作れるわけではありません。

「たばこの煙」などになるとスプライトの技法は使えません。
それはデティールのスケールが、個々のスプライトよりも細かな領域になり、もっとこまかな粒子の動きを追う必要があるからです。

そしてここまで細かくなると、スプライトのように一部を全体をつくるために使うことはできません。

こうなるとより、物理的現象をより考慮に入れたシステムが必要となります。
MayaではParticleのポイントやストリークを使ってコンプで調整するか、Fluidシステムを使うことになります。

Fluidシステムを使うと、必要とされる知識や技法はまた異なってきます。

これがCGで映像を作る際のやっかいな点でもあり、おもしろいところでもあります。

我々は、そういったただの知識や技術を、調整し、リアリティーのある映像を仕上げているのです。
それは監督やプロデューサーには出来ないことで、彼ら画必要としていることです。
それは飯を食っていける理由でもあるわけです。