SPH 粒子法の基礎と応用
九州大学情報基盤研究開発センター 計算科学チュートリアル2009~粒子法で宇宙を探る~
SPH法:密度の高いところほど高い空間解像度を実現できる (質量解像度一定) という利点がある.この特徴のため,特に密度コントラストが大きくなる問題や,ガス雲の収縮を扱うのに適しており,特に宇宙流体分野で広く使われている.一方,粒子の重ね合わせで流体を表現するため,衝撃波や接触不連続面等の流体内にある物理量の不連続性の扱いに問題がある.
物理ベースコンピューターグラフィックス
• PIC法(FLIP法)
– 空間微分を計算する際に、一旦格子点での値に
変換し、空間微分により発生した変化を粒子の物
理量に反映させる。
• MPS法
– 空間微分に対応する粒子間相互作用のモデルを
作り、方程式の項を粒子間の位置関係で表現す
る式で置き換える。
• SPH法
– 空間の任意の点での物理量を粒子からの寄与
(カーネル)で表し、カーネルの微分で表現する。
sky-high-nest-blog (AWN tv メイキングがいっぱい)
sky-high-nest-blog (リズム&ヒューズのTDのJerry Tessendorf氏のHP)
粒子法(Wikipedia)
流体の神秘:アカデミズムからスクリーンへ の真の架け橋を目指して ~前編~ (CGARTSリポート)
粒子法と格子法の違いの説明(ブログ:変電録より)
粒子法とは
流体の挙動を計算機上でシミュレーションするには、大きく分けて2つの方法がある。
一つは格子法で、これは空間を格子で分割してしまい各格子について質量や運動量などの出入りを計算する方法。
そしてもう一つは粒子法で、これは流体をいくつかの塊(=粒子)に分割してしまい*2、粒子を移動させながら粒子間の相互作用から圧力や速度を計算する方法。
大雑把な比較を行うと、格子法では空間微分の計算が簡単に行えるが、流れによって運ばれる質量や運動量の計算に工夫が必要。更に、重要なところでは格子を細かくして重要でないところでは負荷を減らすために格子を粗くするというようなことは格子をうまく切らないと実現できないので、その手間もかかる。
一方、粒子法では流れによって運ばれる質量や運動量は粒子が移動することで勝手に表現されてしまうので簡単に計算できるし、そもそも格子を使わないので格子の切り方に工夫をする必要もない。また、複数の流体が混じっていたり、変形する物体が流れの中に存在するような状況の計算も比較的簡単。ただし、粒子間の相互作用や空間微分の計算は格子法よりも難しく、計算コストもかかる。
非圧縮性流体とは
水などの密度変化が無視できる流体を非圧縮性流体と呼ぶ。空気も時速100km/h未満の流れなどでは密度変化がほぼ無視できるので、非圧縮性流体として取り扱うことができる。一般に、圧縮性流体よりも非圧縮性流体の方が計算が簡単になる。
ただし、亜音速以上の流れや衝撃波などの現象は圧縮性流体として取り扱わないと計算できない。
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