日本でハリウッドVFXを制作! 「経産省アイディアボックス」 結果:  
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2009年6月20日土曜日

自分は何をやりたかったのか(ルーツを探る 2)

記憶を呼び起こすため、最近Youtubeなどで昔のアニメや特撮番組の動画を探してみている。

一つを見つけると「関連動画」としてにたような動画が表示されるのだが、ああこういうのもあったなぁとか意外と忘れている物が多いことがわかった。
しかし忘れていても、どれもそのとき、そのときで大きな影響をうけていたことを覚えている。

オモチャでごっこ遊びをしたり、落書きをしていたり、友達と遊んだり、4~5歳のころからアニメ、特撮漬けであったことがよくわかった。(笑)


いろいろと思い出していて、気がついたことがあった。


昔からリアルなものが好きなのだ。
現実と錯覚するようなもの、超現実でも存在感を感じられるものなどだ。

ウルトラマンや仮面ライダーの怪人なども、こまかなデティールが好きだった。無視のような顔や、ちょっとした角など。
反面、口が半開きで動かない物や、洗濯ばさみを開いたり閉じたりするような口をみると興ざめ。

キカイダーや大鉄人17のようなメカ・ロボット物は大好きだった。

たとえば、風雲ライオン丸のマントルゴッドや副ボス(アグダーというらしい)のデザインや見せ方は好きだった。(リンク:映像秘宝館


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あきらかに子供だまし、たとえば鎖を切って、火花が飛び散るなどはなんとなく違和感を感じた。

それから抽象的な概念を具体的な物で作った物などはリアリティーが感じられず興味が無かった。
そういうシーンでごまかされるとなんとなくイライラしていたように思う。
(たとえばウルトラセブンで異次元にいくと画面がゆがむなど)

それにはずかしいことだが、ストーリーにはそれほど注意しておらずほとんど記憶には残っていない。
そのときそのときで話の流れはわかっているので楽しく見ているが、すぐに忘れてしまっている。

これはいまもそれほど変わっていないかもしれない、興味の対象はストーリーよりもショットなのだ。
良いショットがみれたら満足。
良いショットがたくさんあれば次回も気になるという感じか。


とにかく、いろいろとリアルさを追求している映像は、好きで、遊びもそこからの影響をうけていた。
しかし、子供ながらにリアルさに欠けたり、いい加減なパターンで魅せられる(たとえばパンチをすると必ず打たれたところに火花のでる火薬が仕込んであるとか)と興味を失っていた。


それからもう一つ、思ったのが日本のアニメは動きが少ないが、構成の妙と、と少ないコマ数によるスピード感で非常にテンポのある見せ方ができている。
今見ても新鮮に見えるほど、大胆な構図やカメラの動きがある。
ハリウッドの巨匠と言われる監督でも日本の漫画やアニメが好きな人は多く、その影響を受けた作品は多い(マトリックスなど)が、印象は時代に浮世絵が世界の画家に影響を与えたように、日本は昔からそういったことに長けているのだろう。


最近の映画は映像としてはリアリティーがすごいのだが、なぜかエキサイティングな感じに欠ける。
どれもどこかで見たような感じがしてしまうのだ。
いままでにたくさんの映画をみてきて慣れてしまったのか、それとも正論なのか?

しかし、昔の作品をみていると、制作者側も発想の自由さと、予算と期限の制限のある中で、どのようにみせるかということに工夫をこらしていたよいうに思う。

それはガンダムで有名な、富野由悠季氏も同じようなことを言っている。
http://www.4gamer.net/games/043/G004340/20080213051/
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0810/31/news118.html


彼は、初期の鉄腕アトムからアニメ制作に関わっており、「海のトリトン」や「勇者ライディーン」を今見てもその構図のとり方には感心させられ、みているだけでわくわくしてくるのは、見せ方がうまいのだなということが実感できる。


トリトンは、動きは少ないが、動く物の配置と見せ方がうまく、ストーリーに引き込まれていく。
クラゲの動き、あわの動き、バックの流れなど。

余談だが、当時は、血なども結構直接的にみせていたんだなと思った。
イルカがかみついて血がでてる...。子供がみると結構衝撃的な映像ではないだろうか?
レインボーマンの歌でもそうだが「死ね」「殺せ」「許さない」とか普通に使っていた時代だったな。



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そういえば、渡米するときに買ってきた本に富野由悠季氏の本があった。
映像の原則―ビギナーからプロまでのコンテ主義


これには、非常に感銘を受けた、おそらく簡単な絵コンテの本にはここまでのことは書かれていないのではないかと思った。
彼がいかに少ないコマ数で動きを見せる努力をしていたかその一端を垣間見ることができる。
そして何より、この本を読んだことで映像を見るときにどこに注してみるとよいかがわかってきたように思う。

トリトンの映像のおもしろさがわからないという人は是非、この本を読んでから見直してみて欲しい。

 

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