日本でハリウッドVFXを制作! 「経産省アイディアボックス」 結果:  
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2009年4月19日日曜日

言語の壁

こちらに来るときは英語なんてそれほどできなくても技術力があれば何とかなると思っていたが、最近は英語力が必要だと感じることが多い。

たしかに言われたことをこなすアーティスト(もしくはオペレータ?)レベルであればさほど英語力がなくても身振り手振り、イラストを書くことなどでなんとかなる。

しかしそれ以上は難しい。
TDレベルまではなんとかなるかもしれないが、スーパーバイザーやそれ以上になると、やはり英語でのコミュニケーション、社外の人とコミュニケーションがとれるだけの社交性も必要だ。

おそらく日本で働いていれば、ひょっとしたらスーパーバイザーレベルにはなれていたかもしれないが、英語力のなさも手伝って、出世においてはそこまでのスピードはでていないと感じる。

4/20追記:
言語の壁が、仕事における障害となっていることが、ここ数年で徐々に気になり始めた。

では、実際、言語がうまく話せないと言うことで、どのような障害となっているのか?
まずは信頼性である。

本当にすばらしい結果を生み出せることが証明されていればそれだけで信頼性をある程度得られることはたしかだ。

しかし同レベルの人が数人いた場合やはり、かたことの言葉しか話せないようでは、やはり親しみやすさや信頼性という点では一歩ゆずってしまうのかもしれない。

特にここLAでは、口が立つ方が、実際に結果を出せる人間よりも、より容易に優位なポジションに立ちやすい。

言葉でそれだけ自分の立場や考えを表明できるということのほうが、
それがどれだけ確実性が高いかということよりも優先されているように感じることが多い。
日本人のように寡黙な人間がなにか秘めていると考えることはない。
寡黙なのや、正確性を重視するあまりあいまいな返事をしてしまうことは自信がないということだと感じられてしまう。

70%の確率であればできると言い切り、問題があったらそれを、自分のせいでおきたのではない問題ので予定通りすすまなくなったという言い訳が普通に通る。
結果的にできなかったら、自分の不可抗力であるということの言い訳が、いかにうまくできるかで決まる。
ちゃんと言い訳ができればそれで通ってしまう。

ただこれもすべてにおいて当てはまるわけではない。
実際に問題が起きても解決できなかったり、言い訳ばかりだと、そのうちあいても「こいつはできないやつだ」ということに気がつく。
そこで首にされることもあるが、首にされてもこの業界は短期の仕事がほとんど、一度でも何らかの仕事に関われば、レジュメにそのプロジェクト名を載せることはできる。
そして他の会社で同じようなことを繰り返し、口は立つが使えないアーティストが蔓延する。

自分にしてみれば、その相手ができるかできないかは、言っていることと結果をみればわかるので
一度でも一緒に仕事をすればすぐにわかることだが、どうも雇う側はそれに気がつくのに時間がかかるらしい。

ま、実際に作業をさせてみなければ、わからない面もあるし、雇う担当は実作業のことはあまり知らないので、そうなってしまうのだろう。

そういった編み目をかいくぐるようなことをするために英語を身につけるのではなく、
そういった特徴を知りつつ、自分が損をしないように、自分が表現できていないことを表現できるレベルまでにはもっていきたい。

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