日本でハリウッドVFXを制作! 「経産省アイディアボックス」 結果:  
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2010年2月20日土曜日

日米アニメーションの違いとVFX

アメリカでTVアニメというと、シンプソン、パワーパフガールズ、ファミリーガイ、デクスターズラボ、サウスパーク。
よく、日本と較べてアメリカのアニメはなめらかだとかフレーム数が多いと言われますが、低予算のものは、やはりうごく部分が少なくなってくるのは同じですね。
ただ厳密に見ると動く範囲とか、動く物の数とかはちがいがあるのかもしれません。

最近では、DVD販売だけのアニメとかの製作で、時々きくのがフラッシュをつかったアニメーションです。
最初はフラッシュというと、Web用だと思っていましたがそうでもないようです。
YouTubeのHISHE.comのチャンネル。
これはパロディー専門のアニメ作品で、個人が作ってものだがその動きをみると、おそらくフラッシュで作ったと思われます。 
そしてその動きは、最近のアメリカの低予算TVアニメに似ているように思います。
(HISHEとは、「How it should have ended(こう終るべき)」の略)
http://www.youtube.com/user/HISHEdotcom
アメリカは、こういう動きが少ない物に関しては、もしかしたらTVでもフラッシュを使っているのでしょうか?
サウスパーク(Youtube)
http://www.youtube.com/watch?v=IzQ0T7ccRsQ

トムとジェリーなどは違いますが、かなり昔の「ミクロ決死隊(Fantasitc Voyage)」やアニメのスーパーマンも同じようにかなりフレームや動き自体を省いた感じがします。
http://www.youtube.com/watch?v=SLzXlCPx49U


しかしレイアウトもキャラもかなり単純化(象徴化)されていて、日本とはあきらかに目指すところがちがいますね。
これでも人気があるのは、そのセリフとリアクションなどによるところが大きいいようです。
紙芝居に音声を付けて、少し動きを加えただけのような感じでしょうか。


そのあたりは、おそらく長年のアメリカの習慣的な物もあり、日本のようなTVアニメーションを作る製作体制はないように思えます。

このあたりが日本のアニメが世界市場に食い込んでいける狙い目でもあるのでしょうね。
GONZOの「アフロサムライ」。
出ましたっ!「パワパフガールズZ」は東映アニメーション、アニプレックスなどが製作。
最近ではマーベルの以下の作品をマッドハウスが製作しています。
アイアンマン
http://www.youtube.com/watch?v=L4Q7xgxDJh4
ウルヴァリン
http://www.youtube.com/watch?v=sLYjywXyyDI
アイアンマンは一緒に働いているアメリカ人にも受けが良かったです。
ウルヴァリンはかなり日本テイストが濃くなっているので根強いファンには抵抗がありますが、私は興味がわきました。
どちらもそうですが、このクオリティー、カメラワーク、質感、動きなどは日本人にはみなれたものですが、アメリカ人にはまねできない物だと思います。


おもしろいなと思ったのは、TVやDVD用の作品においては、劇場アニメとは逆転現象がおきているような感じがするところです。
なめらかな動き、細部に至る表現は、劇場アニメではハリウッドが勝っていますが、TVやDVD専用アニメでは日本のほうが強いように見えます。
これにより、日本のアニメーションの定評があがれば、ハリウッドの資本を足がかりに、世界市場に十分通用するTVアニメが作れるんだろうなと思いました。
ストーリーに関してはやはり日本が秀でているように思います。
複雑な物もうまくこなすし、精神的な微妙な変化を描くのがうまいです。


さて、以上は2Dアニメーションの分野ですが、これから日本のアニメーションが、CGを使ったものを目指すのであれば、ハリウッドの劇場アニメのよさを取り入れる必要があると思います。
経産省がいまCGをサポートしているのは将来の立体アニメーションをCGで制作するということを視野に入れています。
2Dアニメーションと違い、3DCGソフトを使ったアニメーションは微妙な変な動き(不要な動き)がCG臭さを出してしまい、幻滅してしまいます。
このあたりを自然にするためにモーションキャプチャーなどを使うのも一つの手だと思いますが、やはりフルアニメーションに慣れることが必要なように思います。
そしてそのあたりはハリウッドの十八番でしょう。
日本でハリウッドVFXだけでなく、ハリウッドのアニメーションを作る事も視野に入れても良いかもしれません。
しかしハリウッドのアニメーション大作というとほとんどが、特定のスタジオですべて作られていますから、その作業を請け負うのはVFXに較べて難しいでしょう。
ハリウッドVFXには、ハリウッドのアニメーション技術が使われています。
一見違うようですが、誇張表現などが違うだけで、ポージングや中間フレームの考え方は同じです。
そうするとハリウッドVFXの制作を請け負い、それを拡大していくことでハリウッドアニメーションのノウハウを取り入れることにつながるような気がします。

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