昨日のエントリ「カリフォルニアのコミュニティー・カレッジ情報」に関して、今度はAccombeeの今泉さんからも貴重な体験談をコメント欄へいただきました。
コメント欄をみていただければよいのですが、わざわざ見ない人も居るようなのと、このような良い情報がうもれてしまうのはもったいないですから、エントリとして扱わせていただくことにしました。
今泉さんはZOICで勤務する傍ら、Acombee社をたちあげ、現在「ハリウッド現役アーティストによる日本語オンラインVFXクラス」の準備を進めています。
では今泉さんからのコメントです。
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自分の経験も少し役に立つかも知れないので、コメントさせていただきます。
僕はDiablo Valley College>California State Univ. Northridgeと、いわゆる普通大学を卒業して業界に入りましたが、学校ではCGのクラスは一切取りませんでした。
上記でコメントされている方のおっしゃるとおり、一般カレッジで専門的な知識を学ぶにはあまりにもレベルが低く、数日受けてすぐ「あ、こりゃダメだ。」と自習に切り替えて勉強しました。(5,6年ほど前の話です)
その代わりにカレッジでは手描きのアートの授業やアートヒストリーなどを重点的にとる事にしていました。
自分の場合は、VISAを取るために学位が必要だった事があって大学を卒業しましたが、CGの専門知識を学ぶ為に、長時間特定の場所に「所属して」勉強する必要はあまりないのではないか、と思っています。
-----(以上)--------
今泉さん、どうもありがとうございます。
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私(Melon)の経験
ところでコミュニティー・カレッジではないですが、自分の経験もちょっと書いておこうかなと思います。
私は日本で10数年働いた後、漠然とハリウッドを目指し始め通勤時間や休日を利用して独学でCGの勉強をしていました。
勉強中に、入門書にかいてあることと違うことが起きたり、バージョンが違って行き詰まったりと思うように勉強が進まず、なかなか基礎をみにつけるところまでいきませんでした。
今から9年近く前のことですから、チュートリアルも入門書も限られた物しかありません。
DSLもはじまって数年しかたっていない頃でしたから、インターネットで答えてくれる場所もほとんどありません。
身近にCGを知っている人は皆無だったので、どこか、自分の自習を助けてくれるところ、少なくとも本当に基本的な部分を少しでも理解するまで何らかのヘルプが必要だと感じていました。
ある日、某専門学校にロサンゼルス校(後に閉校)があることを知り、そこからハリウッドへの就職につなげられるかもしれないと思ったのと、失敗して日本でやり直すとしてもギリギリの年齢だと思ったので思い切って留学することにしました。
コースは6ヶ月の基礎コース、宣伝がうますぎるのでお金目当ての専門学校だろうと最初から思っていました。
ですから、授業の質などは最初から求めていませんでした。
行く目的は、あくまで基礎を身につけるきっかけ作りと、就職への足がかりです。
その某専門学校の東京本校では就職への手厚いサポートが売りだったので、アメリカ校でもきっちりサポートしてくれるのではないかと思いました(あとでこちらの勝手な思い込みだとわかりましたが)
最初は3ヶ月で良いと思っていたのですが、あいにくそこまで短いコースは無かったので無理に借金をして6ヶ月コースを取りました。
いまだから言いますが、当時はアメリカで就職するのにVISAが必要だとは知らず、卒業間際にそのことを知り愕然としましたw
まぁ、知らなかったからこそ、留学までして、一生懸命勉強に集中できたのかもしれません。
学校へ行っている間は、授業では最前列に座り、一言も聞き逃さないようにしていました。
たいした授業でないなら、「その内容をすべて理解できていない自分」はもっとたいしたことが無いですから。
行き詰まったりするとティーチングアシスタントの人が助けてくれ、質問にも答えてくれて、Mayaを勉強する上で、最初の後押しとしては、まぁ満足行く物でした。
アパートでは学校の復習をして、出たばかりのMayaの英語の入門書とAliasのMaya本で自習、また唯一の日本語であるオンラインヘルプを、最初から少しづつ読み進めていきました。
当時はオンラインのチュートリアルサイトなど無く、GnomonのDVDぐらいです。
英語は理解出来ないばかりか、DVDを買うお金もありませんでしたから、その本とヘルプがすべてでした。
文字通り寝る間も惜しんで勉強しました。
学校では、デッサンのクラスなども取りました。
同級生の大半は授業の質に不平を言っていましたが、最初から授業で自分のスキルをあげてもらおうとは思っていなかったので不平は全くといって良いほどありませんでした。
まぁたしかに、ちゃんとした授業を期待していったなら詐欺みたいな物でしょうね。
だって2時間程度の授業をしてあとは自分で製作ですからねw
今は、オンラインのチュートリアルを始め様々な入門書や、インターネットにも情報があふれています。
ブログやTwitter、掲示板などで質問をすることも出来ます。
だから、今は専門学校へ行くのは本当にもったいないという気がします。
唯一の利点は、同じ目的を持つ良い仲間にであえれば刺激になり、元気づけられます。
自分は専門学校へ行きましたが、自分にはその道しかなかったからです。
もっと長期の学校にいくための、お金も時間もなかったからです。
年齢的にも最初で最後のチャンスだったと、今でも思います。
今から専門学校へ行くことを考えているなら、よほど良いところでない限りは(もし得られるなら)就職のための援助と、良い仲間に出会うという目的に絞っておいた方がよいと思います。
そこまでお金かけなくても、できそうなことですがw
要するに授業からスキルアップにつながることが学べるのは、あまり期待できないと思います。
あとは自分一人になるとネットサーフィンとかしてしまう怠惰な人向けですかねw
スキルの大半は自分でみにつけるもので、人から教えられてみにつく物はほんの少しです。
まぁ、こんなことは本当にやる気のある人は知っていることですね。
今回は、学校の話なので以上です。(私が、どうやってVISAの問題を解決して就職したかはまたの機会に。)
2010年9月30日木曜日
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Melonさん、小泉さん、アドヴァイスありがとうございました。
返信削除誰かのためになればと思いカレッジの情報を書かせていただきましたが、結果的には私のためになってしまったようですw
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