日本でハリウッドVFXを制作! 「経産省アイディアボックス」 結果:  
●まとめエントリはこちら ●FAQ ●お問い合わせは左のメールフォームから

2010年9月4日土曜日

本「スタジオプロジェクトDynamics」への補足 (その3)

pg18のステップ2のところです。

「・・・ランプを目的のアトリビュートにドラッグすることでしょう。」

とありますがこの「ランプ」は原文では「ramps」と複数形です。
図を見ても推測できるのですが、ようするに一つのランプではありません。

しかしここではどのRampをどこへ接続すればよいのかが明確に書かれていません。
ramp1~ramp3までありますが、ramp3はこの一つ前のステップで作成したもので、これはパーティクルの半径に関係しているもの(radiusPP)です。


このステップでは
「ライフ カラー」(Life color) には、RGB PPにつながっているramp1を、
「ライフ 透明度」(Life Transparency)にはOpacity PPにつながっているramp2を
それぞれ接続します。

-------------
また参考までにその後Pg19
パーティクルサンプラノードが作成されます」とありますが、これも原文は「Particle Sampler Info nodes」と複数形です。
ようするにramp二つを接続しているのでこのノードも二つ作成されます。
その後に続く、「これらのノードを使用すると」というのはこの二つのParticle Smapler Infoノードのことを意味していることがわかり、その後の文脈の意味が理解しやすいと思います。

またこの部分の文章は誤訳ではないかと思われる箇所があります。
これらのノードを使用すると、パーティクル単位のアトリビュートでシェーダーアトリビュートを制御できます。
とありますが、これはどう考えても意味が逆。
シェーダーアトリビュートでパーティクル単位のアトリビュートを制御している」という意味であるべきだと思うのですが
実際には原文の意味合いは多少違っています。

原文は「These nodes enable you to drive shader attributes with per particle attributes.」となっています。
日本語だと、「・・・アトリビュートで」の「で」の部分は「by(~によって)」ではなく、「with(~と共に)」です。

なので、正確には
これらのノードを使用するとシェーダー・アトリビュートと共に(と一緒に)パーティクル単位のアトリビュートを制御できます
とすべきだったと思います。

これは原文もわかりにくい説明の仕方ですが、
翻訳も、どうみてもMayaを知っている人が訳した文章ではないですね。
Mayaを知っている人なら読んでておかしいなと思うはずです。

まぁこの辺は、ボーンデジタルさん(日本語版発行元)らしさが出ていますw

-------------
ステップ4でも、小さいことですが、誤訳があります。
[グローの強度] アトリビュート白黒のランプ・・・
は正しくは
[グローの強度] アトリビュート白黒のランプ・・・
です。

-------------
最後に老婆心ながら、この「Comet_Mat」パーティクル・クラウド・シェーダーをパーティクルにアサインするのを忘れないようにしましょう。
ステップ2の一番最初に書いてあるのですが、わかりにくかったので。
いくらレンダーしても青いクラウドしか出てないと言うことはデフォルトのシェーダーのままだということです。
画面ではパーティクルのRGB PPの色を表示しているのでわかりにくいですが、ソフトウエアレンダーの時はクラウドシェーダーから色を取ってきます。

このチュートリアルは、そこでクラウドシェーダーの設定をやり直すことなくパーティクルのRGB PPのランプ設定をそのまま持ってくる方法の説明です。


-------------
関連エントリ:
本「スタジオプロジェクトDynamics」への補足 (その1)
本「スタジオプロジェクトDynamics」への補足 (その2)
本「スタジオプロジェクトDynamics」への補足 (その4)

0 件のコメント:

コメントを投稿