日本でハリウッドVFXを制作! 「経産省アイディアボックス」 結果:  
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2010年5月18日火曜日

ZOICの今泉さんとお昼を食べました。

本日は、ZOICの今泉さんとお昼をご一緒させていただきました。

ZOICから車で5分ほど、私のアパートから車で15分ほどの、タイ料理レストラン。
今泉さんの話によると、いつも空いているとのことで、店内は3組ほどの人達しかいませんでした。
エビ天ぷらに八宝菜のあんかけをつけたような料理を食べましたが、大好きなトムヤムスープも飲めて7ドルちょっとと安いのに味はけっこういけてました。
 

今泉さんとの話では、いろいろと参考になる話が伺えましたが、例によって詳しいことは、いつもながらもうしわけないんですが伏せさせていただきます。
今泉さん個人の活動や、会社などに支障がでると行けませんので、ご了承下さい。

いえるとしたら、もしかしたら近いうちに、ご本人からなにか興味深い発表があるかもしれません。乞うご期待!ということぐらいでしょうかw

いろいろ話ましたが、内容は、最近の近況に始まり、日本語チュートリアルのこと、また日本のCG業界へのサポートや、日米のCGアーティストのネットワーク構築のことなどに話が広がり、楽しい時間を過ごせました。

話を伺って、改めて確信できたのは、何らかの形で日本へこちらの技術を伝え、それにより日本のCGを元気にしたいと考える人が非常に多いということです。

また、年々、海外へ進出するCGアーティストは増加しているという話もうかがえ、ここ数年での海外進出の変化を感じました。

たしかに、今や就職先の候補として海外プロダクションが普通に含まれるようになってきたように思います。
 一昔前なら、海外へいくというのは大きなハードルでしたが、先人の努力といろいろな情報公開によって、そのハードルはどんどん低くなってきています。


そんな中、アニマルロジックの木田さんもブログで触れられているように、帰国後の雇用確保は我々海外ではたらく日本人にとって深刻な問題です。(特に自分のような年齢の者には)

これは、今泉さんとの話でも少し出ましたが、日本のCG業界を元気にしたいと考える人が多いのも、それらの基盤作りという意味合いがあるということです。
しかし、これは一方的なものではなく、日本側と海外側で、相互に与え合う物がある、いわば助け合いになるのではないかと私は思います。

これから海外にでようとしている人は、家族でもいない限り、あまり先のことまでは考えてないと思いますが、 最終的には日本に帰る人が多いというのは忘れてはいけないことです。

海外に出ても、永住する人は、少ないというと驚く人もいるでしょうか?
期間の長い短いはありますが、Visaの問題で帰国する人は、半数以上、おそらく7割~8割ではないかと思います。
そして、幸いにも永住権申請や実際に永住権をもらったとしても、海外の生活にどうしてもなじみきれない人や、家庭の事情で帰国する人も少なくありません。

7~8年ぐらい暮らしていれば、なじめるでしょ?と思うかも知れませんが、日本国内の見知らぬ知と海外では異なる問題があります。
やはり長年、日本で暮らし、生活習慣と社会的習慣を身につけてしまっている以上、完全にその国の文化になじみきれる人は少ないのではないかと思います。
おそらく10年以上いれば、もう海外での生活に未練もなく、日本に帰って新たな一歩を踏み出そうと考える人も多いでしょう。
また、日本のサービスの良さや仕事のやり方になれているとアメリカの質の悪さには耐えられない物があります。

文化になじめないままでも、平気で暮らせるようになるには、ある程度「我が道を行く」という意志がしっかりしていないと難しい面があるように個人的には思います。


アメリカにいて感じたのはCG業界の人は比較的、長く残ります。
しかし子供が生まれると、業界以外の人との関係も生まれます。
そのような人で一番の多いのは大手企業の海外駐留の方です。
この人達は大体において4~5年で帰国します。
家族の交流はこのような人達との交流が増えるでしょう。

これにより、せっかく知り合って親しくなった人達が、いつも離れていってしまうというさみしさも味わいます。
それは自分だけでなく、配偶者、子供も同じです。
日本でも引っ越しなどはありますが、時差もないので気軽に連絡を取り合うことは出来ます。
それにこちらほど、人との別れは多くはないでしょう。

そういった経験をすると、ずっとこちらにいるよりも、日本に帰国したほうがマシではないかという考えに拍車が掛かります。

アメリカにずっと居るのがほぼ確定しているのは、アメリカ人国籍をもった人と結婚している人です。


こうしてみると、海外へ進出しても帰国していく人は多いし、帰国をしたいと考えつつも国内での仕事がないので海外へ止まり続けしか選択肢が無い人もいます。
なので、日本へ帰国した人達の雇用枠を確保するのは重要な課題となります。

個人的には、現状では、給与面の問題もあり、日本のCG業界そのままでは、そのような人を維持できないのではないかと思います。
そうなると、他に出来ることはそのような帰国組を集め、世界を舞台に独自の映像を発信できる、CGプロダクションを作るのが一つの解決策ではないかと思います。

そして、日本のCG業界を牽引する存在になれるといいなと思います。
実は「ハリウッドVFXを日本で製作」の時に考えていた、プランBがこれです。
(あぁ言ってしまったw)

それがどれほどの収入に結びつくのかはわかりません。
ただ、この路線で何か考えたいと思っています。
具体的には、これからいろいろなアーティストの方に接触して話しを伺ってみようかと考えています。


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CGトラッキングさんのほうで、今日知ったのですが、WOWというビジュアルデザインの会社があるんですね。

すごいクオリティーのものを作っていてidプロジェクトでは、オリジナルワークを作り、オンラインで販売するという手法がとられている。

HPで「SUIREN」のページをみて、クオリティーに愕然。
見てもいない動画を速攻、購入してしまいました。

東京、仙台、フィレンチェに拠点を置いていると言うことからもわかるように、「クライアント様々」という一般の映像業界とは違い、視野を広く持ち、アートとしての映像の可能性を文字通り追求している。
もちろんクライアント仕事もあるのだが、なんというか、一流のカーデザインやインダストリアルデザインの事務所のように、アーティストが先に立っている。
この感じは、学生の時の感覚を呼び起こした。
そしてCGという媒体でそのような社会的地位を確立していると言うことは凄いことだと思った。

デザインという分野では考えもしなかったが、そのしっかりとした立場はまさに、自分が目指したいところである。
デザイン力も、国際的視野も、経営概念も欠けている自分にはまねできないことだが、非常に参考にはなると思った。

3 件のコメント:

  1. 昼休憩だけではとても足りないお話ができました。
    また近々続きをお話しましょう!

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  2. こちらには日本人アーティスト少ないので、そんなに語り合えないです。
    >界を舞台に独自の映像を発信できる、CGプロダクションを作るのが一つの解決策ではないかと思います。

    これは僕も一時期考えたんですが、集めて仕事を受注するまでの資金を出してくれるスポンサー集めが一番問題ではない家と思ってました。
    もしくは、個人で資金を出し合って、会社を立ち上げるか。。。個人の資産だけでは、かなり難しいですよね。。。

    何とかしたいとところですね。

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  3. >Shunさん、今日も引き続き会社見学させていただきありがとうございました。

    >エイジさん
    スポンサーのことは考えたことがありませんでしたが、本格的な会社設立となると、やはり税優遇措置のある特別区やCGのサポートに活発な地域になると思います。
    ただそれだけではどうしようもないので、スポンサーを得るしかないですね。
    最初は、実際の物理的な場所をもたずに、ネットを介して自宅で作業するグループみたいなところから始めるのが現実的なのでしょうか?
    それぞれの個性をどういかして、どういう方向で、どういうことをやっていくのかによって、その規模や、人員構成も変わってくるのかなと思います。
    やはり、いきなり映画のようなものは難しいのかなと思います。(ToT)

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