日本でハリウッドVFXを制作! 「経産省アイディアボックス」 結果:  
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2010年5月20日木曜日

面接!

実は今週に入り、MethodとZOICの会社見学をさせていただきました。

まずは火曜日にモデラーの成田さんのご厚意で、Methodの見学。
水曜日はZOICの今泉さんのご協力でZOICの見学をしてきました。

Methodは、サンタモニカにあり、私の記憶では、POP(Pacific Ocean Post)という会社から、エフェクト部門が買収されR!OTに変わり、(POPのサウンド部門はまだ現存します)、そして2008年にMethodと合併し、実質R!OTの名称は消滅したという変遷をたどったと思います。
(もしかしたら一部間違いかもしれません)
施設は、同じ建物を使用しており、R!OT当時から働いている私の友人も、まだ働いています。

建物はfxGuideに写真があります。
中は、2階から4階まで大きな吹き抜けになっており、非常に気持ちのよい空間になっています。
また海からは7ブロックほど離れているのですが、4階のベランダからは、サンタモニカの海がみえる部屋もあります。

Methodになってから経営陣が一新、新しい凄腕スーパーバイザーも雇われて、現在再建にむけて活発化しています。
「エルム街の悪夢」はおそらくその会社の復帰をかけた新生Method初の映画作品です。
その成功もあってか、R!OTのときに一度、見学させていただいた時と比べて、結構アーティストが増えていると感じました。

成田さんはその復帰をかけた「エルム街の悪夢」で重要な役割をはたしたんですね。

エルム街やLetMeInのキャラクタなどを含め、いろいろなモデリングをPCの大きなスクリーンで見せていただいたんですが、すごかったです。
フレディーの顔などほっぺたを画面いっぱいになるまで拡大してもモデリングでフォトリアルな状態を保っています。
しあもZBrushの画面なのに調リアルなテクスチャーも。
聞いたら写真じゃなくてすべて手書きだそうで、また驚きでした(後でよく考えたら写真だと解像度の関係でむりですね。)


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ZOICは、SonyPicturesがあるカルバーシティーにあり、Sonyからは車で5分ほどの距離にあり、今回初めて訪問しました。

内部は、少し変わっていて、説明しずらいのですが、天井の高い大きな建物の中心に、木製のおおきなオブジェクトのような仕切りがあり、部屋わけがしてあります。
DDにいくと、入ってすぐのところに鯨のようなミーティングルームがありますが、それを連想させます。
二階へあがる階段もすべて木製。
木の好きな自分にはリラックスできる空間です。
広さ的には、二階よりも一回のほうが広く、全体的に天井が高いところです。
Methodが縦にひろいとすれば、ZOICは横に広いという感じです。
ZOICの建物のすぐ横には川がながれているのですが、数年前に、その川を挟んだ向かい側で一ヶ月ほど仕事をしたことがありました。
そのときは、ZOICの建物も含めて、工場か普通のオフィスだと思っていました。
こちらでは、外観からはVFXスタジオと思いつかない建物が多いですね。
見学が終わって、広いキッチンの傍らにあるカウンターに座り、今泉さんからいろいろと話をうかがうことができました。
おもしろかったのはプロジェクトごとに予算がちがうので、予算が潤沢なプロジェクトで働いている人は昼食がでることがあり、そうでないプロジェクトで働いている人は昼食は自前だったりとかするそうです。
ちなみに使っているソフトはMaya、Lightwave、Zbrushなど、レンダリングはMentalray、特にシェーダーを書くことはないそうですが、Mayaにはパスを出力するための専用のプラグインがあるそうで、とても便利で欠かせないツールだとのことです。
こんぷはAEとNukeを使っているそうです。


さて、さて今回の見学の目的は、見学だけではありませんでした。
もちろん、見学をすることでリアリティーがあがり、モチベーションもあがるのでそれも目的のひとつです。
しかし、今回はもっと重要な目的がありました。
実は両社とも、以前に応募したことがあり、タイミングが悪いのか、雇ってはもらえませんでした。
そこで、リクルーターの人に直接会えば、顔を見てもらえるのであちらも雇う際に安心感ができるのではないかと思い今回の見学となりました。

ZOICは残念ながら、この夏は若干スロー(仕事が少ない)になるとのことで、期待できるのはもうちょっと先かなと思いました。
しかしMethodはかなりタイミングよく、訪問した次の日に今回の雇用候補を決めるミーティングがあるとのことで、デモリールとResumeをおいてきました。
もちろん、信頼を得ている、成田さんのご推薦をいただき、ばっちり本日、面接を受けることができました。


面接はリクルーターと3Dリードを含み、合計4人で行われました。
どの人も、非常に落ち着いたしっかりした感じで、話すこともほぼ聞き取れましたので、問題なく話をすることができました。
Methodのエフェクツはほとんどが、Houdiniと聞いてましたので、「MayaがMainだが、最近Houdiniを習っているということを伝えてました。」
相手の方も非常に察しのよいかたがたでしたので、ここでHoudiniやれば、もっと自分の能力を拡張できる、うちにはHoudiniをよく知っている人もいるから大丈夫だよと言ってくれました。
面接してくれた3D部門の方、二人は、どちらも私の以前の会社で働いていた人を知っており、一人はその人のだんなさんでした。
いやぁ、本当にこの業界は狭いです。
そういえばMethodでも、知り合いのコンポジッターに1年半ぶりぐらいに会いました。

さて、よくある質問でデモリールの音楽がありますが、DVDをセットしたときに「かっこいい音楽がつけてあるの?」ときかれたので「I think you like it」と答えたのですが、「音楽は抑えるから」と聞き取れないぐらいのボリュームで再生されてました。
まぁそれなら最初から聞かなくてもいいのになと思ったのですが、これがアメリカンジョークなのか?と若干複雑な気持ちで面接のスタートを切りました。

デモの中身は、好評で、ジェネラリストとしていろいろとやっていることに関心を示してくださいました。

面接はおおむね順調でしたが、最後に一人の方から「仕事は正社員として?それともフリーランスとして?」と聞かれたので、どちらでもよいと答え、つぎに「フリーランスとしてのレートはいくら?」と聞かれました。

実は、見学した日にリクルーターの人には伝えてあったのですが、それが安いのでフリーランスとしての金額を聞いてきたのかと思い、6ドルも高いレートを答えました。
それは、以前にフリーランサーとして働いたときの最高金額でした。
実際には、この6ドルの差は、正規雇用だと会社が半分払ってくれるSocial Security Tax代と、健康保険代を加えた金額からきています。
最後に働いたところでは、このSocial Security Taxのことを知らずに、低い金額になってしまっていたので、今回はちゃんと言っておこうと思ったのもあり、過去最高の金額を言いました。
ただ私にとって最高金額ですが、私の経験年数から言うとこの業界では、平均的な金額です。

しかし、一瞬リクルーターの人の顔色が変わったのを私は見逃しませんでした。
とりあえず、話は先へ進み面接は終わったのですが、そのことが気が気ではなく、緊張がとけたのもあわせて、面接後に成田さんにお会いする約束をしていたのを忘れて、家に帰ってしまいました。 (成田さんすみません ^^;)

リクルーターの人には、とりあえずメールをだしておきました。
私の真意としては、リクルーターの人に伝えた金額でOKなので、最初のプロジェクトで、私のスキルなどを見てもらって、気に入ってもらえたら後でいいから、その金額をアップするチャンスをくれということを伝えておきました。

とりあえずは、できることはやりました。
会社側もまだプロジェクトが確定しておらず、明日、電話を頂き早ければ月曜日から働けそうです。

金額については、ミスったと思いましたが、今回はなんとなく手ごたえを感じます。

なにより、成田さんの推薦があったということで、面接をしてくださった方も安心感があるようでした。
成田さんに感謝するとともに、採用された暁には期待以上の成果を出せるようにがんばりたいと思います。

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