少し前に記憶力についてふれたが、
それは理解と深い関係がある。
今は、Mayaのヘルプファイルはすべて日本語化されWeb上でも閲覧可能となったし、
いろんなひとがTipsやチュートリアルを公開している。
その中でも阿部知弘氏によるDigital Matrixには大変お世話になったし、いまもお世話になっている。
普通の人ならこれを読んで学習するだけでもある程度は、習得できるんだろうと思う。
そういった様々な日本語のWebサイトや英語のサイトと本で勉強してみてわかったのは、
暗記すれば簡単にできるようなことでも、無条件に暗記することに非常に抵抗があり、
ひとつひとつのコマンドや、考え方の根本にある概念が明確にわかっていないと
それらを使うのに非常に抵抗があり、やる気がなくなるのである。
サイトを読んで、教えられたことと似たような働きをするスクリプトを作ったり、改良したりは
少しならできるようになる。
ただ何も見ないで一から自分なりのアイデアでスクリプトをつくることはできない。
たとえ同じような働きをするもので結果が同じであっても、
コマンドの順番などは自分なりのアイデアでちゃんと考えながら作りたい。
暗記に優れた人はひとつひとつのコマンドを記憶してすぐにできるようになるのだろうが、
自分が納得していないと、あるコマンドを使う気にもならないのでは、何も進まない。
ただ、広く求められるのは前者である。
現在の教育社会は記憶力重視の知識偏重といわれている。
弊害として思考力の無さ、判断力の欠如が問題として上がっているのはよく知られているところ。
最近では、その知識さへ低下してきていると聞く。
自分がなりたいアーティスト像は、自分の考えと判断で行動をおこすことである。
そうでなくては、価値のあるアーティストにはなれないだろうし、
その雇う側からしても、そのようなアーティストでなくては信頼がおけないだろう。
自分の考えと判断で行動を起こすというのはMELスクリプトを作る上でもいえることだ、
底に求められるのは、いろいろなコマンドに関する知識だけでなく、それに対する理解が必要だ。
理解は、コマンドに限らず、コンピュータ全体、プログラミング全体の基本的な概念にも及ぶ必要があると思う。
基本的な概念というのは、そもそも「コンピュータとは何か」、「プログラミングとは何か」
「For~Next文とは何か」そういったことだ。
そういった基本をしっかり理解しておけば、知識は生きたものとなると思う。
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