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2009年12月20日日曜日

LAのCG業界日本人忘年会

(2009/12/20 訂正: Samuraiさんからのコメントにより、ゲーム業界に関する情報が間違っていることがわかり訂正しました。)

今日、12月19日、LAのCG業界で働く日本人忘年会へ出席してきました。
幹事のナベジュンさん、ならびにご出席された方、お疲れ様でした。


今年は去年よりは小規模だったこともあり、いろいろな方のお話を伺う機会があり、とても楽しい時間がすごせました。


Blogで知り合った方にも会えたし、数年前にお会いした人たちにもひさしぶりに会えました。
もちろん、この業界ではすでに重鎮ともいえる有名な方もいました。

海外のチュートリアルの日本語化を計画されているAcombee Communications社 の今泉氏にもお会いでき、集まった署名の数をTwiterで逐次報告する予定などの話を伺えました。


業界での話や、具体的な仕事の話、子育てに関することの情報をいただくことができました。

忘年会で話題となっていたのは、やはり最近のインドやカナダなどへの仕事の流出問題でした。
同じような不安を思ったよりも多くの人がもっていることもわかりました。


かなり有名なプロデューサーなども、金額だけで、国外へ仕事をアウトソーシングを決定しているという話を聞くと、この業界でますますその傾向が強くなるのではないかという不安もありました。


しかもインドなどでの作業もだんだん質が向上してきているそうで、もはやこの業界は米国の専売特許ではなくなったということは明確な様です。

このまま米国の景気の悪さが続くと、海外へのアウトソーシングが続き、ますますそういった諸外国のプロダクションの仕事は増え、また経験が増えるので彼らの作品の質も向上していくでしょう。

 そうなるとプロデューサーや監督レベルで、アウトソーシングでも安くて、それなりの質が確保できるということが定着してしまい。
いったんそうなると、景気が回復しても、たとえ税金優遇措置がとられたとしても、以前の仕事量を確保するのは難しいのではないかと思います。




全体的にやはりお金の問題で、今はCGプロダクションといえどもCGの質よりもお金の問題を解決する傾向が強いようです。

残業時間を制限されたりというのは、うちの会社だけでなく 他社でも同じようなことがおきていました。


また人件費の安さから新人や若手を採用する傾向があり、そのために熟練者の仕事が減ったり、逆に新人や若手を育てることを強いられ、自分の作業の割合が減ったりということもあるようです。


興味深かったのは、こういった事より業界全体の質が若干低下しているのではないかという声もきかれたことです。



まぁ映画を作り配給する側からすれば最上級の質をとるよりも、ある程度の質があれば、スケジュール通りに仕上がり、観客が集められて売り上げがあがればそれで良いのかもしれません。

いろいろな技術的な向上やノウハウの蓄積もあり、そのある程度の質がアウトソーシングで確保できるようになってきたということでしょう。



こういった傾向の別の流れとして、プロダクションから解雇された人たちが、オーストラリア等のプロダクションへ流出しているというケースもありました。



ゲーム業界大手の 会社にお勤めの方にお話を伺ったところでは、ゲーム関連(ネットワーク系)ではこの不景気からの悪影響はあまり受けていないとのことでした。
2009年12月20日:Samuraiさんからのゲーム業界に関するコメントがありました。
「某大手ゲーム会社で働いていますが、開発中のタイトルではLighting以外のArt AssetsをOutsourcingしています。確かにオンライン系のゲームは利益を出しているかも知れませんが、ゲーム開発そのものにおいては Outsourcing化の流れは益々加速していくと思います。ただ、ゲーム開発の場合、実機で最良のframe rateを出す為にasset自体に細かい調整が必要なので、どこまでOutsourcingできるか疑問ですが。」

ということです。
ゲーム業界も例外ではないようです。
Samuraiさん詳しいコメントありがとうございました。)


それを聞いて、ゲーム業界への転職も考えた方が良いのかとも思いましたが、子供にTVも見せてないしゲームもやらせたくないと考えているのに、親がその仕事をするのは矛盾しているとも感じます。難しいところです。





個人的には、ブログ* little things of mine * をかかれているDDのますおさんの、これからはPythonをやたほうがいいという話が参考になりました。

現段階ではMelも超初心者なので、何をやっても勉強になり、他のプログラミングに必要な考え方もわかるので、Melの勉強をしていて無駄にはなっていないと思うのですが、これからはPythonも腰を据えて勉強していく必要があるのだと思いました。


あとは、偉そうな新人に切れそうになるフラストレーションを感じているのは自分だけじゃないということがわかりました。w

またTVの仕事環境から映画の仕事へのステップアップにはどんなものでもよいので映画の仕事をしてそれをデモリールに入れることが重要。
それだけで、映画の経験があるということになり採用される確率はアップするとのこと。



なかなか暗い話題が多いですが、それでもみんな生き残るすべを一生懸命模索していると言うことが感じられ、勇気づけられました。

2 件のコメント:

  1. はじめまして、

    某大手ゲーム会社で働いていますが、開発中のタイトルではLighting以外のArt AssetsをOutsourcingしています。確かにオンライン系のゲームは利益を出しているかも知れませんが、ゲーム開発そのものにおいてはOutsourcing化の流れは益々加速していくと思います。ただ、ゲーム開発の場合、実機で最良のframe rateを出す為にasset自体に細かい調整が必要なので、どこまでOutsourcingできるか疑問ですが。

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  2. Samuraiさん、詳しい情報ありがとうございました。
    アウトソーシングはゲームにおいても例外ではないんですね。
    たしかに話していたのはアートサイドというよりもオンラインゲームの業務形態全体に関する話が中心でした。
    間違った情報をそのままにしておくところでした、教えてくださってありがとうございます。

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