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2010年7月8日木曜日

子供に絵をおしえるには

子供ってのはおもしろいというか、すごいというか、本当に小さいときからいろいろと教えると、すぐに覚えていくんですよね。
しかも、大人顔負けですごいことをしたりします。

5歳ぐらいまでの子供を持つ、普通の親なら、「うちの子、頭いいな」 と素直に感動することは一回や二回は、あったと思いますし、口にはしなくても「才能があるのではないか?」と少し本気で思っている人もいるんじゃないかと思います。

自分も見てきた感じでは、どんな子供も、その子供なりに非常にすぐれた能力をある一面で発揮する事があります。
ただ、日常のあまりにさりげないときに、その一端が垣間見られても、ほとんどのケースでは、それを見過ごされたりすることが多いように思います。
また、その現れ方によっては、社会的には受け入れられない挙動だったりして、周りの大人からは、無視どころか否定されるケースでさえあります。

子供の言動を否定し、矯正しようとするのは簡単ですが、能力をつぶさないようにそれをする必要があると思っています。


また、どんなに優れていても、「年齢の割には」という但し書きがつきます。
その面をそのまま伸ばしてやることができなければ、年と共に他の子のほうが優れていくこともあります。
こういった能力の目は、非常に早く詰まれてしまうように思います。
というのは、実際に、定型化された幼児教育や、大人の観察眼をおしつけるのが教育と勘違いされている面があり、それに沿わない物は、無駄と思われることも少なくないからです。

特に最近は幼児早期教育がさかんで、一律化の傾向は、強いように思います。
早期教育には、興味がなくても、普通の親なら発達教育は、必要と感じると思います。
個人的な感覚ですが、この発達教育には、この一律化の傾向が強いように感じています。


実は自分の親もそうでしたが、しょっちゅうコース教材を買ってました。
学研の科学と学習をはじめ、小中学生には自宅学習の教材、月刊誌など。
実際の所、勉強嫌いの自分には活用できず、ほとんど金の無駄でした。

実際に自分にとって何が役に立って何が役に立たなかったかを、幼児期の自分にもどって肌で感じていたことを思い返す。
そして、それが本当に自然な人間の発達に結びついているのか?
これが自分の教育方法の基準となっています。

そして、根本において、これは人に何かを教えることと同じで、幼児の場合は語彙や経験が少ないので、それを多少加味してやる必要があると思っています。


そんなわけで、うちの子供には、まず自分で判断して結論を出すことを、教えるのではなく、感情的に体得できるようにしてきました。
これは吸収力の高く、あとから自己修正がしやすい「幼児」にしかできないことかもしれません。

 大人だと同じ方法をとっても、自己否定や、社会の許容性を考えて単純な結論がでずに、ぐるぐしたり、自己の思想や感情にしばられて自分を変えることができにくいのです。

自分で判断すると言うことは、周りの状況を冷静に見る必要があり、親ができる事は、もっと冷静にみれるように助言したり、指し示してやることぐらいです。
まぁ実際の所、二歳を過ぎると、子供の自我が強くですぎて、周りとの関係を考えるとたえず、そうするわけにもいかず、しかったりすることも増えてくるんですが、しかることをやりすぎると親もそのやり方になれてしまい、いつしか子供への助言を忘れてしまいます。

我が家も例外ではなく、いつしか子供の態度矯正のために、脅すような言い方を使うようになっていました。


そこで、最近は以前やっていた観察に基づく判断というのをもっと取り入れてるようにし、何か問題のある言動をしたら、助言をし、自分で判断するための材料を与え、結論をだすまでに余裕を与えるようにできるだけしています。
実際の所、モンテッソーリ教育の基礎として子供の考える速度は大人の5倍以上だそうです。
それを「早くしなさい!」「どっちなの!」とせかしても、無駄もしくは「自分は遅い」という自己否定もしくは、親任せにする子供になってしまうように思います。



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エントリのタイトルとずいぶん違う内容からはじめてしまいましたが、実は絵を描くと言うことにも自分なりの考えがあって、いままで積極的に教えることはせず、自分で観察したことに基づき、描くようにさせていました。

たとえば、よくあるクルマや人、家といった定型的な線画イラストの描き方を教えない。
しかしながら、うちの嫁さんが知らない間に教えていたり、友達が書いているのを見たりして、少しづつそういった絵を描き始めました。
そもそもうちでは絵本を毎日読んで見せているので、その弊害?もあります。
また、幼稚園でも習ってくるらしく、最近はすっかり線画です。

特に以前知人にもらっておいてあった、タンタンのシリーズに最近はまっています。
タンタンには、拳銃、矢、大砲、剣、殴り合い、爆発といった危険な要素がいっぱいで、基本的にうちでは見せるのを避けていた物が、この本にだけは大量にあるからですw
幼稚園のお友達は、TVからこういったものをよく知っており、その友達から聞いて知っているようで、子供同士の遊びも剣の戦いや拳銃の撃ち合いなので、うちの子にとっては最高に興味がある部分なんですよね。
それに、飛行機、船、ロケットといった大好きな要素もいっぱいあります。

どのようにはまっているかというと、さすがにストーリーは難しすぎますし、まだ字も読めませんから興味のあるコマをみつけては(大体は拳銃が出ていたり殴り合いのシーンw)説明をねだります。
それから、絵本を参考に、たくさんの絵を描きます。
大体一日に5~10枚は落書きしており、この前のエントリで説明したようにピカソ的手法で、1~2時間ぐらいは描いてます。

実はこれだけなら、良いのですが、来週からうちの嫁の兄弟の家族が一ヶ月ホームステイする予定なのです。
自分がすこし戦々恐々としているのは、その一番下の小学四年生の男の子。
この子がかなり暴れん坊で、言動も激しく、また自分の考えを押しつける傾向があるのですが、うちの子はその子が大好きで、日本に返った時も、ぴったりマークして遊び続けてました。
その子のまねが抜けるのに約2ヶ月。
しかしそのときは約1週間ほどしか一緒にいなかったのにそうでしたから、一ヶ月も同じ屋根の下にいたらと考えると恐ろしい...。

これと絵とどう関係があるのか?
というとうちの子が落書きしているとかならず「こうしたほうがいいよ!」とかいろんなアニメ要素をてんこ盛りにして指導するだろうと言うことが目に見えているからです。

ここは、そろそろ、陰影を主体にした観察眼を、先に教えておいた方がいいかなと思っています。
なぜ陰影かというと、線画は輪郭しかみていないからで、それは一要素、しかも非常に限られた要素でしかないからです。反面、輪郭は非常に強い要素で、絵を支配し、その書き方にいったんとらわれるとそこから抜け出すのが難しいのではないかと思っているからです。

 それに比べて陰影を主体にした絵の書き方は面です。
こちらのほうが、自然ですし、自分の先入観を取り除いて真に観察する必要があります。


これらは自分の勝手な思い込みかもしれませんが、とりあえず考えていることです。
 

もう1週間も残っていないのですが、幼児に何か教えるにはファースト・インプレッションが非常に大切です。
これは良いことも悪いことも同じです。
そして良いインプレッションと悪いインプレションの区別はありません。
最初の印象」に従うのです。
特に強烈な印象は、長くついて回り、その子の見た目の性格さえ形作るといっても過言ではないかもしれません。(性格には見た目の性格と、本当の性格とがあると思っています)

幼児は心に残ったことに、非常に強く影響を受けます。


幼児教育は、ファースト・インプレッションさえうまく与えてやれば、自ら動き始めます。
ここがうまくいけば、大体後は順調で、本人も進んでやります。
 たとえ、そのうち飽きてやめても、心のどこかに残っているので、数ヶ月語、数年後に突然思い出したりもします。
そのため、何かを教えるときには、いつも 最初の導入に気を遣い下調べを十分にしてから、ファースト・インプレッションが良い物になるように行います。


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さて、私は工業デザイン学校を卒業したにもかかわらず、プロトタイプなどの立体模型にしか興味がなかったので、絵の法の知識はあまりありません。

もし陰影を主体とした教え方、観察方法の導入の仕方などをご存じの方、アドバイスをいただけると非常に助かります。また参考サイト情報もお待ちしています。
このエントリへのコメントでも良いですし、左枠にあるメールからでも結構です。

とりあえずは、
線と面の概念を教える。
線画という概念を教える。

白い物を観察させ、陰影の概念を教える。

 黒の水彩絵の具と「水を柄にいれられる筆」を使って、単純な陰影を絵にさせてみる。
好きな物や観察した物を陰影(面)で描かせる。
「陰影」「面」で描くという概念があることを教える。
色つきの物を陰影で描かせる。
自分の好きな物がかなりリアルにかけるというインプレッションを持たせることができれば、良いかなと思っています。

 という手順で行こうかと思っています。
以前は、自分が水墨画をならってそれを見せてからやろうと思っていたのですが、時間もなく実現できていません。

2 件のコメント:

  1. Melonさん、こんばんは。
    お仕事が入って、良かったですね。
    才能で生きるのは、大変な事です、感心致します。

    悩める父親の独り言は、読んでて楽しいです。
    タンタンで、それほど苦悩されてるとは、思いませんでした。(笑)
    私の娘も、随分ハマっていましたが、しかし、今はもう、すっかり忘れてる感じですよ。
    私が云うのも変かもしれませんが、ドンパチな映像を、幼児に見せる事の抵抗感は、少しは解ります。私もそうでしたし。
    夏の夜店で売ってる、風船のソードを振り回してるお子様ドモなど観ると、かようなお子様に、かような物を持たせて、傍若無人に暴れさせては、教育上宜しく無い事で御座いますよと、ご両親に申し上げたくもなりました。(自分の趣味はさておいて。)
    銃社会のアメリカ暮らしなら、特にそうかもしれませんね。

    陰影の助言は持ち合わせが無く、申し訳ないですが。
    しかし、水墨画は、究極の線画ではないかな?とは、思いましたけれど、
    意図する所は、何となく解ります。
    曲面の多い、白い飛行機や車を、リアルに描けば、
    光の回り込みも多く、楽しみながら勉強になるかも、しれませんが。

    ディズニーは面で描き、日本のアニメは線で描く、というのは宮崎駿さんが良く仰るまでもなく、観てて感じる所ですね。
    どちらにしても、デッサン力が重要でしょうから、先ずはデッサンでしょうかね。これも人によって様々でしょうけど。

    どうなるんでしょうね、楽しみです。(笑)

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  2. ヤマドリさんコメントありがとうございます。
    わかっていただける方がいて心強いです。w

    アメリカの子供向けのおもちゃピストルは、とんでもなくカラフルで突飛SF系デザインのものがおおいのですがこれは、本物と勘違いされないよういにするためという目的もあります。
    もう少し大きくなってからなら良い胃かなと思いますが、4歳ぐらいでそのようなドンパチする番組を見せるのはアメリカ人の親はごく少数。
    日本人は大多数。
    育った環境の違いかもしれませんね。
    まぁ自分もそのころには、すでに「海のトリトン」で爆発や殺し合いを見てましたね。幼稚園へもっていく弁当箱も「サスケ」でした。
    こちらのシュタイナー学校の先生にきいたらこれは「男の子のDNAだ」と言われましたw。
    まぁ、適度に押さえたものなら、問題ないのでしょうか。

    さて、絵のアドバイスありがとうございます。
    水墨画を引き合いにだしてかたりましたが、たしかに線画ですねw。
    どちらかというと描き方よりも物の見方を知ってほしいかなと思っていたのですが、言葉足らずでしたね。
    水墨画で、花などを描くとき一筆で花びら一つを描いたりしますが、そのときのことをイメージして水墨画がいいかなと思ってました。
    幼児におしえるデッサンってのは、さすがになさそうw。まぁ楽しんで描いているのでいいかなとは思います。
    うちの子は、顔人間(顔から手と足が生えている)を書き出すのも他の子にくらべて一年ぐらい遅かったのですが、その理由はほとんど絵を描かなかったからです。
    それを思えば楽しんで描いているだけでもよしとすべきでしょうかんw

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