日本でハリウッドVFXを制作! 「経産省アイディアボックス」 結果:  
●まとめエントリはこちら ●FAQ ●お問い合わせは左のメールフォームから

2009年11月19日木曜日

クリスマス キャロル

やっぱり仕事が休みになったのでw

クリスマス・キャロルをIMAXに見に行ってきた。

まず、英語がさっぱりわからなかった。
ジム・キャリーの発音がわかりにくいのか、早口なのか、それとも原作が古いので使われている英語が古いのか、とにかくわからなかった。
台詞が多いので、英語が聞き取れないとストーリーも終えなくなる。
(後でネイティブの人に聞いたところやはり、原作に合わせた古い英語が多いとのことでした。)

以前のポーラエクスプレスのわかりやすさに較べたら天と地の差がある。

とりあえずストーリーを追うのあきらめて、映像のみに集中することにした。

期待していた3Dだったがグラスは電子式ではなく、ポーラエクスプレスと同じ偏光グラス式。
以前にも書いたが、現在のコンタクトレンズは左右が一致しておらず、多少、立体感を感じられない可能性がある。


本編の始まる前に「アリスの不思議な旅」と「アバター」の予告を3Dで見ることができた。

「アリスの不思議な旅」は、まるで切り貼りしたレイヤーそれぞれに奥行きを付けたような3Dで、それぞれのパーツのDOFが一致して折らず、奥行き感がパーツによってばらばらな感じがした。
たとえば手前にある草などは木の板にはられた舞台の草のような印象さえうけた。
もしかしたら、まだ作業がそれほど進んでいないものを予告編に使っただけなのかもしれないので今後に期待。
よかったのは、webではわからないようなデティールが細かく見れたこと。
トゥードルダムとトゥードルディの肌の質感や、チャシャ猫の奥行き感などが感じられた。
最後にマッド・ハッターがテーブルクロス(?)を画面に向かって投げ広げるのは、立体視しずらかった。

「アバター」は期待が高かっただけに少しがっかり。
というのがグラスがだめなのか、座った場所が近すぎたのか、それともカメラやキャラクタのスピードが速すぎるのか、カットが短すぎるのか、立体感を思うほど楽しむことができなかった。
ただ、やはりwebの予告編ではわからなかったデティールを十分に堪能できた。
PC画面では気づかなかった奥行き感や、細かなところまでの配慮などが行き届いている感じ。
ほぼフルCGのおかげか、DOFも画面全体で正確で、カメラに近い場所にある手前の草までぼやけたなかにもDOFがある。

気になっていたパン・フォーカス気味なことなどもさほど気にならない。
気にすればやはり細部までフォーカスが合いすぎているのかなという気もしないではないが、そもそもIMAXサイズだと、画面全体までにはフォーカスが合わせられない。
フォーカスがあうのは、自分が視線を向けているあたりだけである。
同じカットでも視線を移動すれば、現実の風景を見ているのと同じようにそこにもフォーカスがあう。
そこでぶれたままだとカメラを意識することになるのだが、アバターでは、やはりその感じは少ない。
やはり狙った物なのかもしれない。(それとも気のせいか。)

やはり一つのショットのいろいろな場所に視点を移動してじっくり楽しみたいと思った。
しかしながら、映画である以上、一つのショットにずっと止まることなどないので、なんとなく不満感というか、充実しない感じがのこる。

これもアリスの予告編と同じだが、画面を飛び出す感じで近づいてくる物や、視界の外にあると仮定されて焦点があってないものがみずらいと感じた。



あとは本編の始まる前のいつものディズニー・キャッスルからDisneyへのロゴへかわる映像も立体になっていたが、パーティクルエフェクトが平面のレイヤーのままなのは少しがっかりした。


さて、本編のクリスマス・キャロルだが、ポーラエクスプレスと同じく雪のふる景色はかなり奥行き感を感じる。手前に落ちてくるものなど自分の顔に当たって「冷たい」と錯覚してしまいそうだった。
町を飛んでいくショットも、ところどころ臨場感を高く感じ、自分が飛んでいるような感覚をときどき感じることができた。

肌の質感はとてもいい感じ、産毛も再現されており、リアルよりもリアルすぎるので、不気味の谷を超えることは出来ていないが、自分はさほど気にならない。

看板や壁が時間の経過を一瞬で見せるために、老朽化していくのは好きなエフェクトだ。

難を言えば地面に触れた雪が一瞬でばっと消えてしまうのはいただけなかった。
着地して一瞬できえたようにみえてもそこに何かがあることがわかる程度の効果をつけてほしかった。

しかしながらやはりおおきく飛び出してくる物や、焦点が合わないほどカメラに近いものは見づらく立体感を堪能できなかった。

ドアノブのクローズアップなどは十分立体感を感じた。

ドアを破って出てくる精霊のショットで、精霊がでてくる直前に鐘がなり響くショットがある。
そのときに画面両端に鐘の一部が大写しになっているのだが、そのときその鐘に目を移動すればきちんと立体視できていた。

これで、立体映像を見るときに、(というより映像そのものを見るときに)人がちゃんと意識して見れている範囲は画面の真ん中に限られているということだとわかった。

意識して目を移動すればいろいろなところが立体視できるのだがカットがそれほど長いショットでなかったり、移動スピードが速いしょっとは難し。

最後の方で、火花が部屋全体にとびちるショットがあるが、これは動きが速すぎて立体感を堪能できなかった。
なんだかことごとく、立体感を感じさせるショットが外れなので、アバターまでに自分の問題なのか座る場所の問題なのかはっきりさせておかないと行けないと思った。

画面真ん中あたりで何かが起きてくれればわかりやすいのだが、少しでもはずれるととたんに立体感は減少してしまう。


アバターでは、電子式のグラス(無理?)であることを期待し、もう少し後ろの席に座ることにしよう。

 
余談だが、帰りに、サンタモニカ・ブルバード沿いのTesla Motorsのショールームをちらっと見てみたが、中身がなくなっていた。
車が無くなっただけでなく、書類や電話などもないので、引っ越ししたのか、不況のあおりを受けて倒産したのか?(後日見たら、また車をオープンしてました。模様替えの工事中だったようです。)

 

0 件のコメント:

コメントを投稿