日本でハリウッドVFXを制作! 「経産省アイディアボックス」 結果:  
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2010年6月15日火曜日

はやぶさ (まとめ)

はやぶさの最後の一枚


この写真は、まちがいなく、歴史に残る一枚となるだろう。
まるで、イスカンダルから返ってきたヤマトから見たような気分にさせられる。(ヤマトの地球は赤いですが)

この写真には以下のような背景がある。
「7年ぶりに戻ってきた故郷の姿を最後に撮らせてやりたい」、「相次ぐ故障を乗り越えて帰ってきたはやぶさに、その「目」で、もう一度地球を見せたい」
という川口淳一郎教授らが撮影を思い立った。

はやぶさは同日午後7時51分、機体の前面から地球に向けてカプセルを放出後、底面にあるカメラを地球に向けようと、180度向きを変えた。姿勢制御用のエンジンはすべて故障しており、長距離航行用のイオンエンジンの推進剤を直接噴出して、機体を回転させる離れ業を再び演じた。
2時間ほどかけてはやぶさの姿勢を整えて5、6枚を撮影。ほとんどが真っ黒な画面だったが、時間ぎりぎりの最後の1枚に地球の姿が残っていた。約30分後には大気圏に突入し、本体は燃え尽きたとみられる。
日本時間13日午後10時2分に撮影した白黒写真を送信中の同28分、はやぶさが地球の裏側に入ったため、地上との交信が途絶。写真のデータも途切れたが、地球の姿が奇跡的に写っていた。
なお、「はやぶさ」の本体は日本時間6月13日22時51分頃、大気圏に再突入し、燃え尽きた。


最近は何でもキャラクタにするのがはやっているせいか「はやぶさ」も擬人化キャラが出回っている。
そもそもJaxaのTwitterが擬人化した「はやぶさ」からのつぶやきなので公認ともいえる。

個人的には何でも擬人化する(しかも萌え系キャラで)のは、それほどすきではなかったのだが、「すこっち」さんが「drawr」に投稿した漫画は、じんわりとさせられる。

この漫画を見た後で、上の写真そして下の動画を見ると、その旅の苦労と最後の別れの悲しさがよりいっそう感じられる。


はやぶさ再突入動画(5つ) 3:00ぐらいから

ばらばらになり、燃え尽きていく様はプロジェクトの最後を飾る感動的なシーンだ。
まるで花火かのように粉々になり、非常にドラマティックである。
さみしさはある物の、希望は残る。
少し前を先行しているカプセルがよりそれを感じさせる。

スペースシャトルの打ち上げ失敗や再突入失敗などの映像も粉々に飛散しているが、それらと違い悲壮感はない。


「多くの犠牲の元に自己の一部を無事届ける。」もしくは「死から生まれる生」といった哲学的な物も感じる。



昭和の時代に、得意としてきた製品開発でも韓国に後れをとりつつある日本。
プロジェクトXで紹介される時代は、すでに過去だと感じつつあった昨今であったが、
はやぶさの話題は、日本はまだ世界の先陣をきる能力を持っていることを知らしめてくれた。

「日本の高い技術」と評価されているが、むしろそこで働く人たちの粘り強さ、細部に至る気配り、思い切りのある決断が評価されるべきだと思う。
いくら高い技術があっても、すぐにあきらめていてはここまでの偉業は成し遂げられなかっただろう。

計画をひきいた川口淳一郎氏は以下のように述べている
「この計画は欧米と比べても背伸びした計画」。その一方で、世界初の偉業を「幸運」と言う。
「神がかり的だった。今、こうして(成功の)会見の場にいることが夢のよう」とも話した。


絶望的問題が起きたとき、あきらめることもできただろう。
何せ多額の費用はかかっているが人命はかかってない。
まぁこんな大それた計画は所詮、日本の出る幕ではなかったといわれておしまいだ。

それでも、最善を尽くし、様々な策を練り、実行に移したのだと思う。
それがうまくいったということを幸運と捕えることができるのは、まさに不可能を可能にすべく身を粉にして取り組んだ人でないとわからないことだろう。

もし、困難にであったときに、自分は最善を尽くしたと、高をくくっていては困難にであったときに最善策を生み出す能力は縮小してしまう。
ほかにもっと良い解決策はないか?何かほかに策はないか?とたえず追い求め神のいたずらともいえる不幸を、自らの力で変えていく。

これは、このCG業界で海外を目指す人たち、今いる場所で困難な未来に立ち向かおうとする人たちにも参考になると思う。

 はやぶさの飛行距離は、予定外とはいえ、月への往復約8000回に相当する約60億キロに達したそうだ。



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カプセルの回収などのNews
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「はやぶさ」カプセル無事回収、分析へ



「はやぶさ」カプセル回収作業完了! 熱シールドも発見!
日本時間2010年6月14日16時8分、「はやぶさ」カプセルの回収作業を完了

ヘリコプターから撮影したカプセル本体の画像について
大気圏に再突入した「はやぶさ」カプセルについて、夜間捜索の際にヘリコプターから撮影したカプセル本体の画像


小惑星探査機「はやぶさ」、地球に帰還 (News)




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小惑星 イトカワの名称由来
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小惑星イトカワの名前は、日本の宇宙開発の父と呼ばれる「糸川英夫」からきている。
日本が発見したわけではなく、はやぶさの探査計画にあわせて名前をつけてもらったらしい。

いとかわ:はやぶさ (MUSES-C) の探査対象となったことから、宇宙科学研究所(当時)が日本のロケット開発の父・糸川英夫の名前を付けるようLINEAR(地球近傍小惑星探査チーム)に依頼し、2003年8 月6日に国際天文学連合により承認されて同協会の『小惑星会報』 (MPC) で発表された。Wikipedia)


中学生の頃、糸川英夫の文庫本を父からもらい、バイオリンをできる段階から初めて一曲弾けるようになる話や、
ロケット打ち上げ場所を確保するための苦労話。
ロケット部品の動作を保証するための部品の品質管理方法など、いろいろとおもしろい話を読むことができた。
自覚はないが、その発想、考え方は少なからず影響を受けているかもしれない。
もし、あのころあの本をよんでなければ、いまほどの粘り強さはなかったかもしれない。

そのときの本のタイトルは覚えていないが「独創力」か「逆転の発想」のどちらかだったと思う。

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日本のロケットは、ペンシルロケットから始まったが当時の自分はといえば、こんな物よりミサイルのほうがすごい。
日本はだめだなと、全然その価値を理解していなかった。

あのときの本はなにげなく、いろいろなことが書かれていたが、当時のことをおもえば発想力だけでなく
それを実現するための精神力は、すさまじいものがあったのだと思う。

ロケット開発のあゆみ~ペンシルからM-Vまで~


小惑星イトカワの姿



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はやぶさの小惑星探査計画
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はやぶさ (探査機) (Wikipedia)

はやぶさの計画については以下の動画でほとんどが説明されている。
表面に30分も着陸して、その同じ機体で、数年間も宇宙を旅して返ってきたというのはすごいですね。
まさにSFです。
そして、数多くの困難を、地球からの指示だけで乗り越える所など、アポロ13を思い出します。

はやぶさの大いなる挑戦!!〜世界初の小惑星サンプルリターン〜


はやぶさ君の冒険日誌 2010



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そのほか
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Jaxaのはやぶさページ

はやぶさのTwitterのアイコン


そして、これが モデラー成田さんのご友人の荻野さん(と思います)のインタビュー記事
すごい人ですね。
 第2話「立派に育って『はやぶさ』は帰ってくる」 プロジェクト・マネージャー NEC 萩野 慎二

成田さんのはやぶさに関するエントリ「奇跡の生還なるか はやぶさ

同、荻野さんが属するNECの「はやぶさ」ページ
(2010年6月24日追記:萩野氏のインタビュー動画があったので追加しました)

そういえば、プラモデルが出る。
記念すべき出来事でもあり、久しぶりに買ってみるかなと思ってさがしたが、初版は全て売り切れ。
幸い第二版が6月終わりにでるので、予約しておこうと思う。

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