succhinさんのブログのエントリ「SIGGRAPH ASIA [特殊効果パイプラインにCUDAを活用する。]」でCUDAの開発環境や活用事例へのリンクなどを見ることが出来ます。
CUDAは個人的にも注目していて、つぎのPCを飼うときにはCUDAの使えるGPUがのっている物にしようと決めていましたが、リンクなどを見ていると、GPUコンピューティングは、ILMでも注目していることを初めて知りました。
自分に開発する力があるわけではないので、市販のソフトの対応や対応プラグインを待つしかないが、それでもその可能性はかなりの物があるのではないかと思った。
以前から、質はスピードから作られると思っているので、GPUの処理はエフェクトの質を引き上げることにつながるとも思っています。
質=スピードと言うことに抵抗がある人は多いと思います。
自分もそのことが、完全に説明できるわけではないのですが、
スピードを上げることを前提にすると、質は犠牲になるのではないかというのが多数の意見です。
自分が言いたいのは質を犠牲にせず、今と同じかそれ以上の物をめざす。
少なくともクライアントが満足する質は保つ。
それがあって、そのスピードを上げる工夫をすることで、その品質が保てる、もしくはより向上できるようになるということです。
これについては異論、反論あると思いますが、その議論は避けたいと思います。
少なくともVFXにおいては、スピードを上げることで同じ単位時間で
より複雑、精緻なシミュレーションが可能になる。
トライ&エラーの回数が増え、よりよい結果に近づける。
というのは誰もが合意できることと思います。
さてさて、言いたいことはそこではなく、このGPUコンピューティングについてこれからのCGプロダクションの行方が左右されるのではないかという推測です。
これを実際の作業に使えるまでに昇華できれば通常の数倍以上の速度で処理ができることになります。これはライバル会社に対する大きなアドバンテージとなるでしょう。
この流れは開発力のある大手の会社から起きるか、その開発に特化したサードパーティやベンチャー企業から起きてくるでしょう。
おそらくそれらはこれから5年以内には何らかの結果が出ているのは確実でしょう。
おそらくほとんどの大手はこの流れに乗るように思えます。(特にエフェクト系)
そして問題は、それらのシステムを開発する体力が無い企業。
どんな開発においても同じパターンかもしれませんが、大手企業に数年の後れを取ることになるでしょう。
そして、そのシステムを正しく評価できる人がいない企業などは、GPUコンピューティングに関係するソフトやハードの導入がさらに遅れると思われます。
今から初めて、大体そのあたりの明暗が分かれてくるのは7年後から10年以内でしょう。
まぁ5年後ぐらいには中小プロダクションでもGPUコンピューティングの導入を真剣に考えざるを得ない状況になってくるので、大体は大丈夫でしょうが、今のような不況が続くと、この波にうまく乗れたか乗れないかで後でとれる仕事量に影響がでる可能性もないとはいえません。
これからは、その会社でどれだけこのあたりのことを真剣に考える人がいるかを、その会社の将来性を考える指標にできるかもしれません。
まぁすべて勝手な憶測です。言いたい放題です。
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