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2009年12月22日火曜日

CG嫌いの富野由悠季氏が挑むCGアニメ「Ring of Gundam」制作秘話

まだ全部読んでないので、後でみれるようにメモ。
「『世界名作劇場』になったガンダムなんて見たくない」CG嫌いの富野由悠季氏が挑むCGアニメ「Ring of Gundam」制作秘話(4Gamer.net)


富野氏の映像に関するこだわりや考え方は自分にとてもなじむものが多く、非常に参考になります。


以下、一部抜粋:

富野監督は,「映像の面白さ」という点について,さらにもう一段階議論を先に進める。

 「見た目だけ綺麗,見た目だけ精密。その羅列は,クソ面白くない。けれど,そういう作品がどうしても増えてしまう。動く絵というものは,面白いはずなのに,もう面白くない!」
「10年前,恐竜がリアルに動くというのは,それだけで珍しかった。だからジュラシック・パークは大ヒットした。でも1・2回見たら,もうそれでイヤになってしまう」
「なぜなら,そこにドラマがなく,ただ精密なだけだからだ。それでは1回しか見てもらえない。ドラマは,何度でも見る。それがドラマの性能なのだ」
「動く絵というものは,ドラマを描くのに最適な手法だ。映画や映像というものは,ドラマを作る媒体といってもいい」
「ただし,そこで感性ではなく,ロジカルに作っていくことが必要になる。そういった場面は,理系のセンスが必要になるだろう」



その通りだと思います。
たしかにドラマがしっかりしてない作品は何度も見ることはないですね。
そこでロジカルに作るって考えに至のが、富野氏の凄いところだと思います。
どうやってロジカルに考えればいいのかw



 「事実,キャメロン監督の『アバター』という映画がモーションキャプチャーで絵を作っているが,まだ未完成も甚だしい」

「そして,その『全身が使えていない絵』かどうかを,分かるようになれ! 今の多くのCGワークは,手先だけでやっているからあの程度になってしまう。『アバター』ではモーションキャプチャがどうしたこうしたいっているが,あんなものは見るに耐えない!」
「あれが見るに耐えないと感じられないなら,この仕事は辞めちまえ!」


 アバターに対してここまで言い切ったコメントは始めてみました。
やっぱりそうなんだと納得させられてしまいますw




「美術館があり,相当な大作も含めていくつもの作品を残している彼は,なぜ有名でないのか? なぜ世界的な画家ではないのか? なぜ『ああ,こう描いてたらセザンヌには勝てないよね』とボクですらそう思えてしまうのか? ――それを,考えてください」
 
 「こういったことを,パワーポイントを使って説明することはできる。でも,しない。したら,すぱん と忘れてしまうから。気になったら,調べろ。ネットで調べるだけじゃなく,画集を探せ。そして『富野が言うほどダメじゃねーよな』とか,自分で考える。そ れを自分でやらないと,スキルは伸びない」



その通り!。
人に説明されたことを真に受けるだけでは身につくことは表面的な物。
本当に自分で調べて考えるからこそ身につくのだと思います。




  「動きを描くという仕事においては,風でも波でもすべては演技だ。そのことを『分かってくれ』と言っても,分からない人は分からない。分かる人しか分かってくれない」
「もしあなたが『分かる』というのであれば,7~8歳までの経験を思い出してほしい。そのころ,あなたは絵を描き散らしていたか? あたりかまわず絵を 描き散らすというのは,非常に悪い癖だ。『そんなところに描くな!』とか怒られたことがあるか? ないのなら,絵に関わる仕事は辞めておけ」
「これは演技にもいえることだが,もちろん中にはスキルを身につけて上手になる人はいる。でも,その努力と研鑽は,歌舞伎役者のような,文字どおりプロとしての努力や研鑽だ。つまり365日,同じことを考え続けられるか,ということだ」
「デジタルの技術を理解していって,そこで自分のやりたい表現があるとか,あるいは他者の要求に返す能力があるとか思う人は,7~8歳までに絵を描き散 らしてきた習慣があればそれでいいが,そうでないなら30~40歳でどんどん苦しくなっていき,50にもなれば年金頼みの暮らしになる。早く転職したほう がいいだろう」



 まぁすべて真に受けてはいませんが、言いたいことはわかる。
ひょっとして転職考えた方が良いのかと少し思いましたw


もっと富野氏の発言をみたいと思い検索したらけっこう見つかったのでリンクを残しておくことにしました。

<他の富野氏の講演記事など>
 [CEDEC 2009]「ガンダムの父」富野 由悠季氏が若いクリエイター達を挑発する基調講演,「慣れたら死ぬぞ」の中身とは?
 
「僕にとってゲームは悪」だが……富野由悠季氏、ゲーム開発者を鼓舞(上のリンクと同じ講演)


富野由悠季と中村勇吾の対談、もの作りとオリジナルとは?

富野由悠季 特別講演 「個性をワールドワイドに対置させるために」

宮崎駿は作家であり、僕は作家でなかった――富野由悠季氏、アニメを語る(前編)


ガンダムは作品ではなく“コンセプト”――富野由悠季氏、アニメを語る(後編)

「お前らの作品は所詮コピーだ」――富野由悠季さん、プロ論を語る

「だから,日本の深夜アニメはつまらない」ガンダムの父・富野由悠季氏の講演をムービー込みで掲載


ガンダム生みの親、富野由悠季が語る若者論

Animation Meister インタビュー 富野由悠季 「アニメをやりたいやつはアニメを見るな」

歴代の富野由悠季アニメを徹底紹介


おまけ

悪人を倒せば世界が平和になるという映画は作らない――宮崎駿監督、映画哲学を語る(前編)


「世界は美しいものなんだな」と感じてくれる映画を作りたい――宮崎駿監督、映画哲学を語る(後編)

4 件のコメント:

  1. 「ジュラシック・パーク」はCGを始めた理由の一つだからCG屋の自分としては何度も観てしまいますw

    最後の講演記事のメモ有難く読ませて頂きます。
    最近のMelonさんのブログは充実していて毎日が楽しみですw

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  2. まめさん、お久しぶり! インフルは大変でしたね。

    ジェラシックパークは富野氏が言うほどひどくはないと思います。だってすべてがCGじゃなくて、アニマトロニクス多用してたはずです。w
    自分も、純粋に映画としてみて、まだ楽しめます。
    まぁこれ以降の恐竜映画は富野氏の言うことも当たっているかなとは思いますが。

    今仕事なくて、毎日時間があるので更新しまくってますw

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  3. いやはや、インフルには本当に参りました。
    そして今はその分山積みとなってしまった業務に参っています。。
    そういえばトリケラトプスとかはアニマトロニクスでしたね。
    CGで印象的なシーンといえば最初に出てきた首の長い恐竜とラストのTレックスですね。
    この映画の恐竜たちは最近の恐竜作品よりも説得力があるのは完全CGではないからなのでしょうか・・・?

    おー、そんなことがあるんですねー。
    日本の業界でもしそんなことがあったら会社としてマズイ時期な気がしますw

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  4. そういえば、そうでしたね。まぁ今見ても悪いCGには見えませんが生きるか死ぬかでアニメーションの世界を生きぬいた富野氏からするとぬるいのでしょうかね。w
    確かクローズアップとかはほとんどアニマティックスだったように思います。
    このころの作品が説得力あるのは、やっぱり人間の目はごまかせないと言うことなのか、技術が追いついていないと言うことなのか? どちらでしょうね。
    CGが思うように使えないので、見せ方の工夫もあるでしょうね。

    うちは、TVメインなので毎年年末になると仕事ないです。w

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