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2010年1月26日火曜日

幼児教育とTVと創造性

子供の教育において、幼少の頃よりTVを見せるには賛否両論あり。
否定派は、まだまだそれほど多いとはいえないようだが、
大体2~3歳ぐらいだと見せない方がよいという説が最近は以前より普及しつつある。
シュタイナー教育では7歳ぐらいまではTVにかぎらず、CDなども含めてメディアというものを避ける方針になっており、語り伝えと、絵を描くことや人形劇、歌、簡単な楽器の演奏、ダンスなどを使う。
それは、目覚めるべきではない意識が早期に目覚めることを避けるためでもある。

自分が気になるのは創造性がはぐくまれるのかどうか?という点である。
自分自身は幼少より仮面ライダーやウルトラマン、サンダーバード、そのほかのアニメをずっとみて育ってきた。

創造性というポイントにおいて、そういった見たイメージから自分なりの怪獣を創り出したり、爆発シーンや戦闘シーンをイメージしたりして遊んで来t。

そういった既存のイメージをみて育つと、自分なりの創造性が築けないという人もいるし、そういったイメージを見て育っても全く関係なく、その方が創造性が広がるという人もいる。

このことを自分なりにずっと考えてきたが、いろいろな子供を見ていて、気づいたことがある。

TVを見ている子は、TVからの影響はかなり強い、番組のヒーローのまねをして、寝ても覚めてもそのヒーローやキャラクターに固執する傾向がある。○○レンジャーだったり、プリキュアだったりミッキーだったりする。これを傍目からみるとそれが「大好き」という事になるのだと思う。
これはTVを見てない子供にも伝染するほど、影響力が大きい。
また、子供同士、遊ぶときの共通の主題となり得るせいか、その影響力、持続性も強い。

一方、TVを見ていない子供は親やまわりの現実世界のまねをしたり、それなりに飛行機や自動車など自分の好きな物を見つけ出して、遊ぶ。
これは飛行機や、消防車やオートバイだったり、動物だったりする。
しかしながら、これはそれぞれの個性が強いので、遊ぶときの共通した主題となることもあるしならないこともある。

両者に共通する物としては絵本があげられる。
絵本に関しては、まったく個々人でばらばらになる傾向が強いと思う。
(幼稚園などで集団で他のこと一緒に読み聞かせをしてもらった場合は違う。)

また家の子供のように普段はTVは見せていないが、友達の家や幼稚園などでたまに見る子供は両者を併せ持つ。
しかしTVを見る機会は少ないにもかかわらずその影響力が強いのは驚きである。


それらをみてきて思うのは、どちらにしても子供の創造力は、どちらも同じように発せられるのではないかと思う。
子供の想像力を制限してしまうのは、
たとえば絵でいうと、親や先生などが、「人」はこう書かなくてはいけないとか、空は青いクレヨンで描くとか、子供が自由に描いた物に対して「こう書いた方がいいよ」という既成概念を強制だったりするのではないかと思う。

さて、創造力について両者をさらに比べてみると
TVなどのメディアに主にふれている場合は、創造力の出発点がそこになる。
TVのまねをしたり、それをアレンジした形で創造力が発揮される。
TVなどのキャラなどは、現実世界にあるものをすでに誰かのアレンジによって創造されたものである。
それをさらに発展させた物にすることに慣れ親しむことになる。
いわば最初から応用されたスキルを使うことになる。
これは現在の教育傾向にも一致している。
そして、そこで作られた物は一般的に受容される傾向が強く、子供同士も共通の認識を持つことが出来るように思う。


TVにふれなかった場合は、創造力の出発点が経験に根ざした物になる。
親のまねをしたり、TV以外で見聞きしたものが出発点となり創造力が発揮される。
自然の物や現実の物をまねし、それをアレンジして創造性が発揮される。
なので、自分なりのアレンジになるが応用ではなく最初から自分の創造性にゆだねられるのでTVをみたこどもと比較すると比較的アレンジはおだやかだったり奇抜すぎたりする。
一般性からいうと、おだやかな場合はあまり注意を集めず、奇抜すぎる場合は受け入れられず、どちらにしてもないがしろにされる傾向があるように思う。


もちろん、これはその子供の育つ環境やその子の個性により大きく異なってくる。
TVを見ないようにしたところで、今はいろいろなところでメディアの影響はさけられない。
絵本にもアニメ系のものはあふれているし、音声付きの絵本は幼児期の頃から当たり前のように存在する。


では、大きくなったときにどちらが良いのかということだが
TVを見た場合は、一般的に受け入れられる物や、応用性をさらに発展させた奇抜な物を作れる傾向があるのではないかと思う。
またアイデアの源をどこに見いだすかという着眼点や応用スキルは幅広く鍛えられるように思う。
自分の考えや感じたことを、表現する手段をいろいろ知っており、多種多様な中から自由に選択する。
一般受けするものを作り、メディアの中で生活するには創造性を発揮できるように思う。


TVにふれなかった場合は、自然や現実の物を元にして発展させ、自分の考えや感じたことを表現する、いわば純粋な芸術に近い傾向が強くなるのではないかと思う。
アイデアの源をどこに見いだすかという着眼点や応用性はその経験に依存する。
しかし、その中で自分自身の好き嫌いを明確にして、より自分の感情や個性を発揮できるのではないかと思う。


自分なりに思うのは、創造性というのはTVを見る見ないで遮られることはなく、どのような環境にいても、その子供なりの創造性が発揮される。
違いを挙げるとすれば、出発点がどこにあるのかということだろうか。
すでに人のアイデアが取り込まれた応用されたものを出発点とするか、自分が見聞きして自分自身のアイデアでスタート地点や歩みが遅くても地道にのばしていくのか。

むしろ怖いのは親や学校、コミュニティーが、そしてその創造性を遮ってしまうことのように思う。
こうあるべきという芸術や創造性を発揮する概念を捨て、その子の感性から生まれてきた物を本人が大切にして発展させていくことができるように援助していくことが必要なように思う。

自分の子供には、TVを見せないと言うことは7歳ぐらいまでは続けていこうと思っているが、これも小学校やキンダーでの友達関係次第である。
7歳を過ぎても見せる番組は制限するし、たまに見せるぐらいにするつもりである。
コンピュータは高校か大学まで必要はないと思っている。

それよりも実体験を重視し、博物館や美術館、そして自然にふれることを数多く経験させたい。
アートに関しては、自分でやりたいように絵を描かせたり粘土をを触らせるようにしたいと考えている。
絵の具や、粘土という素材の楽しさに触れて、そこからインスピレーションを得られるようになって欲しい。
小学生のことからすばらしいCGを作るように教え込もうとかは一切考えていない。


以上は、今4歳半の自分の子供と、幼稚園やその他の友達の成長を観察し、シュタイナー教育や現代の幼児教育などの文献を読んで考えてきたことを自分なりにまとめた物で、実際にすべてが上に述べたようになるという保証はまったくない。
これから先どのように成長を遂げていくのか、観察してみて、また違う結論へと発展していく可能性も高い。
あくまで自分個人の考えであることをお断りしておきます。



  

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